信念を貫くあまりに「暴走した危険人物」3選 「やりすぎ行動にドン引き」
マンガ・アニメの人気作のなかには理想や信念を追い求めるあまり、やり過ぎに思える過激な手段をとってしまうキャラクターがいました。その考えには一部共感できる部分もありますが、汚い手口や凶悪なやり方にドン引きさせられることも。彼らの強すぎる信念とは?
叶えたいことに共感できるが、やりすぎな行動も!
アニメやマンガで、夢や理想を掲げて何かを成し遂げようとするキャラクターは応援したくなります。しかし、なかにはその信念や想いが強すぎるあまり、つい行き過ぎた行動をとってしまうキャラも存在しました。
TVアニメ『コードギアス 反逆のルルーシュ』の主人公「ルルーシュ」は、妹のナナリーを守りたいという強い想いと、母を見殺しにして自分や妹を人質に差し出した祖国に対する復讐心を持ち合わせていました。
そんなルルーシュは「ギアス」と呼ばれる、相手に「絶対遵守させる力」を手にしたことで、祖国ブリタニアに対する復讐を開始します。ルルーシュの行動は過激で、ギアスの力で相手を自害させたり、兵士を奴隷にしたりと次第にエスカレートし、時には大切に思っていた仲間や友人まで利用するようになります。
ルルーシュの復讐の根底には、妹のナナリーに対する強い愛情がありましたが、それを貫くために手段を選びません。そんなルルーシュの行き過ぎた行動は多くの視聴者をドン引きさせ、「ルルーシュは歩く狂気そのもの」などと評されるほどでした。
『DEATH NOTE』(日本テレビ)では、知的な高校生の夜神月(やがみらいと)が、デスノートを拾ったことで、悪のない理想世界を実現しようとしました。名前が書かれた人物を殺すことができる「デスノート」を手に入れた月が、試しに犯罪者の名前をノートに書くと、その人物が本当に死んでしまうことがわかり、月は世界中の犯罪者を粛清しようとデスノートを積極的に使い始めます。
デスノートの力で次々と人が死んでいったことで、次第に月の周囲は騒がしくなります。世間では犯罪者を裁く者がいるとして、月の存在をキラと崇めたり、FBIの捜査が迫ったりと、注目されるようになりました。
すると月は、自らの活動の邪魔となる捜査関係者まで殺すなど、本来掲げていた理想とは異なるデスノートの使い方をするようになります。あまりにも強大な力を自分の保身のために使ってしまった月の行動に、「犯罪者以外も殺しているから正義じゃない」といった声もあがりました。
『ONE PIECE』に登場する海軍所属のサカズキも、かなり過激な信念に基づいて行動したキャラクターです。
サカズキは「人間は正しくなけりゃあ生きる価値なし」という考えのもと、海賊を徹底的に排除しようとします。また、ポーネグリフの調査を行った考古学者グループを一掃するため、オハラという島にバスターコール(無差別攻撃)が発せられた際も、サカズキは学者が潜んでいる可能性を指摘し、多くの無関係の市民が乗った避難船まで容赦なく攻撃しました。
また、マリンフォード頂上戦争では、少しでも犠牲を減らしたい海兵のコビーが「もうやめましょうよ」「命がも゛ったいだいっ(もったいない)」と絶叫したとき、サカズキは「数秒無駄にした」「正しくもない兵は海軍にゃいらん」と怒りを見せ、部下であるコビーを即座に殺そうとしています。
「世界をより良くしよう」、「世の中から悪をなくそう」など、それぞれが貫いた信念には一部共感できる面もあります。ただし、そのためにとった手段が極端すぎたことで、“暴走”と呼ばれてしまいました。少しでも他人の助言を聞き入れる柔軟さがあれば、訪れる悲劇は減らせたのかもしれません。
(LUIS FIELD)