穏やかな心がないと無理? ラディッツとナッパは生きてれば超サイヤ人になれたのか
『ドラゴンボール』の登場キャラであるラディッツとナッパは、それぞれ死亡してから復活を遂げていないですが、もしも彼らが生きて修行を積んでいたら超サイヤ人になれたのでしょうか? ネット上では、どちらかというと「なれない派」の意見が優勢です。
超サイヤ人になるための条件って何?

『ドラゴンボール』の作中で、「サイヤ人編」が始まってから、わりと早い段階で出番がなくなってしまったのがラディッツとナッパです。数少ないサイヤ人の生き残りであったため、「今思い返せば退場がもったいない」という意見もあります。ちなみに彼らが死ななかった、もしくは生き返った場合、修行を積んでいたらふたりは「超(スーパー)サイヤ人」になれたのでしょうか?
ラディッツとナッパは惑星の地上げ屋として、ベジータとともに3人で行動していました。ラディッツは孫悟空の実の兄で、ある惑星侵略のため弟を巻きこむ目論見でひとり地球に降り立ちます。
しかし悟空との交渉が決裂したためにラディッツは逆上し、孫悟飯を人質に取り、宇宙船に閉じ込めてしまいました。対戦した悟空・ピッコロはまだまだ戦闘能力が低く、ラディッツには遠く及びません。最終的に、ピッコロがラディッツを羽交い絞めにした悟空ごと「魔貫光殺砲」を浴びせて倒すことができました。
ナッパはラディッツに知らされていた「ドラゴンボール」で永遠の命を得るため、ベジータとともに地球へやってきます。地球に到着するなり街をひとつ破壊し、その後のバトルでは天津飯やピッコロらが犠牲になりました。しかしその後は戦闘不能になったことで、仲間のベジータに空中で消し飛ばされてしまいます。
その後、ふたりとも前世の行いが仇となり「地獄行き」となりました。ドラゴンボールでも生き返らせてもらえなかったため、それ以降は本編で登場しないキャラクターとなっています。ラディッツは悟空の実兄であるにもかかわらず、身内に残虐な行為をするなど印象もイマイチで、ナッパも冷酷な印象が色濃く残るキャラクターです。
ふたりは生き返って修行を積んでいたら、超サイヤ人へと至れたのでしょうか? そもそも超サイヤ人は「千年に一人」くらいの頻度でしか現れない伝説の存在でしたが、悟空が「フリーザ編」で覚醒して以降、ベジータや悟飯、トランクス、悟天が次々と超サイヤ人になっています。ベジータも「まるで超サイヤ人のバーゲンセール」と驚いていましたが、『最強ジャンプ2018年1月号』の付録の『ドラゴンボールS サイヤ人超最強COMICS』の「鳥山明先生に聞いてみた! SS Q&A」のコーナーで、この「超サイヤ人の大量発生」に関してある説明がありました。
原作者の鳥山先生は「修行をすれば誰でも超サイヤ人になれる?」という質問に対し、「誰でも修行と怒りがあれば超サイヤ人になれるわけではありません」と前置きしつつ、超サイヤ人になるのに必要な「体内のS細胞」について触れています。もともとこのS細胞が一定量あるサイヤ人が、怒りなどで爆発的にS細胞を増やせた場合、超サイヤ人になれるそうです。そしてS細胞が多く超サイヤ人になれた悟空やベジータの子供たちは、その体質を受け継ぎ比較的簡単に超サイヤ人になれました。
また、『ドラゴンボール大全集』では超サイヤ人になる条件として「一定以上の戦闘能力と穏やかで純粋な心」が必要と書かれていましたが、これらも「S細胞」を増やすために必要な要素です。ベジータが「セル編」で「自分への怒り」で超サイヤ人になれたのは、地球で一定期間暮らして穏やかになり、体内の「S細胞」が増えていたからとも考えられます。ちなみに、上記のQ&Aでは「いちばん多くS細胞を増やすことができるのは穏やかな精神」と説明されていますが、歴代のサイヤ人たちはずっと戦闘民族として生きていたため、当然ながらそんな精神状態になるのは苦手で、それが超サイヤ人がなかなか現れなかった原因だそうです。
上記のような「公式回答」があった上で、ラディッツとナッパは超サイヤ人になれるのかと言うと、ファンの意見では「無理」と考える人が多くいました。
「ふたりともサイヤ人のなかでも性格悪そうな部類だし、穏やかな心になれないから無理だと思う」「ベジータみたいにいい伴侶が見つかれば穏やかな心になれそうだけど、そんな都合よくはいかないか」「多分『一定上の戦闘能力』に達するだけの素質がない」といった声のほか、「ナッパが超サイヤ人になっても、髪がなくて眉毛や髭が金色になるくらいだからインパクト弱いよね」「それより、『ドラゴンボールフュージョンズ』(ゲーム)に出てきた、ラディッツとナッパのフュージョンの『ナッツ』を本編で見たかったな」という意見もあります。
とはいえ、ラディッツは悟空の実兄であり、「鳥山明先生に聞いてみた! SS Q&A」のなかでも「生まれつきの戦闘能力が高いため上級戦士に分類された」旨が説明されています。ベジータと行動していたナッパ含め、サイヤ人のなかでは「エリート」の部類に入ると考えられるため、もし本編で悟空たちの仲間になって地球に定住していたら、いつかは「穏やかな心」を手に入れて超サイヤ人になれていたかもしれません。
(マグミクス編集部)