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『ガンダム』の知られざる大ヒット商品、2億個売り上げた「森永おまけプラモデル」とは

『機動戦士ガンダム』から派生した商品といえば、爆発的なブームを巻き起こした「ガンプラ」が有名です。その一方で、「ガンプラ」以上にマニアックで、その上、すさまじい売上を示した商品がありました。

担当者の独断で企画が決定した「森永おまけプラモデル」

『機動戦士ガンダム』OP主題歌「翔べ!ガンダム」CDジャケット(キングレコード)
『機動戦士ガンダム』OP主題歌「翔べ!ガンダム」CDジャケット(キングレコード)

 1979年に放送されたアニメ『機動戦士ガンダム』は視聴率低迷とスポンサーによる玩具の売上低迷で打ち切りを余儀なくされましたが、放送終了後にバンダイから発売されたプラモデル「ガンプラ」の爆発的ヒットで一躍国民的な知名度を得ました。今でもガンプラは世界中で発売されており、『ガンダム』シリーズの人気を支えています。

 その一方、ガンプラ並の精巧さを誇り、ガンプラ以上のマニアックなラインナップでファンをうならせ、さらに2億個以上という怪物的な売り上げを記録したマスコットがありました。それが「森永チョコスナック」「森永キャラメル ミルクコーヒー」のおまけプラモデルです。

 本放送時はノータッチだった森永(当時、お菓子の権利を持っていたのはカバヤ)が「ガンダム」に目をつけたのは、ガンプラブームの始まりの頃。当時の森永の商品企画を担当していた方が、自分の子供がガンプラに夢中になっていたのを見て、すぐに企画を立てたのだそうです。すぐさまチョコレートとキャラメルの商品化権を取得した森永は、おまけのプラモデルをバンダイに発注しました。すべて担当者の独断だったというのだから驚きです。

 チョコスナックにはモビルスーツ(MS)、キャラメルにはモビルアーマー(MA)のプラモデルを入れました。チョコスナックのマスコットのスケールが1/300なのは、箱のサイズから大きさを決めたところ、偶然そうなったのだとか。

 当初はそこそのヒットでしたが、モビルスーツバリエーション(MSV)を発売しはじめてから売上が劇的にアップ。これまで「ザク」とか「グフ」だったのが、いきなり「レッドドルフィン(水中用ザク)」「YMS-08A(高機動型試作機)」「マ・クベ大佐用カスタムグフ」などの激渋なラインナップになったのだからたまりません。箱絵を描き下ろしにしたり、成型色をわざとくすんだ色にしたりするなどの工夫も随所に凝らしました。

【画像】キミはどれだけ知っている? これがガンプラの全貌だ!(5枚)

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