『ドラクエ』の炎呪文は「メラ」だが他のRPGはどんな? 威力に世界観が反映される
炎系呪文の代表といえば『ドラクエ』の「メラ」ですが、他のRPGはどんな名称でしょうか? 代表的な国産RPGよりその規模感と一緒に比較しました。
「メラ」以外の炎系呪文ってどんなの?
RPGの多くには、「攻撃魔法」が登場します。なかでも抜群の知名度を誇るのが、『ドラゴンクエスト』シリーズの「III」から登場する、炎系呪文の「メラ」でしょう。手から炎がほとばしるのは攻撃魔法の王道とも言えるため、炎系の呪文は他の多くのRPGでも採用されています。
さて『ドラクエ』の「メラ」は火の玉を敵めがけて放つ呪文でしたが、他RPGの炎系呪文はどのような攻撃なのでしょうか。
「メラ」以外の炎系呪文といえば、『ファイナルファンタジー』シリーズの黒魔法「ファイア」が有名でしょう。名称も直球です。複雑な『FF』世界において、基本魔法はむしろシンプルなのが特徴と言えます。炎のスケールは「メラ」と比べると、かなり強火のイメージです。「ファイラ」「ファイガ」などの上位呪文も、RPGファンからすればおなじみですね。
『ドラクエ』『FF』以外の炎系呪文も見てみましょう。実に多くの派生作品を持つ『女神転生』シリーズにも、多様な攻撃魔法が登場します。そして、炎系呪文はずばり「アギ」です。こちらは「アギ」→「アギラオ」→「アギダイン」の順で進化していきます(この「ダイン」などの語尾を用いて、威力の格を示すのが特徴)。「アギ」という語感はなかなか独特に思えますが、こちらはインド神話に登場する、炎を司る「アグニ神」からきているという説が濃厚です。世界観と照らし合わせると、なるほどしっくりきます。
また、ファンタジー世界が舞台ではない『MOTHER』シリーズにおいて、「攻撃魔法」は「PSI」という超能力が該当します。こちらの炎系に該当するのは、『大乱闘スマッシュブラザーズ』シリーズでも、お馴染みの「PKファイアー」です。「PK」は「Psycho Kinesis(サイコキネシス)」の略で、威力の格はそれぞれ「α」「β」「γ」「Ω」で表すのが、他RPGとは一線を画すところでした。
ここまで見てきた通り「炎系呪文」ひとつ見ても、その作品の根幹をなす世界観が垣間見れられます。また「メラ」と「ファイア」の違いのように、基準となる火力のスケール感から、キャラクターたちを取り巻く環境の過酷さを想像するのもまた楽しいものです。何だか久しぶりに、『RPGツクール』をプレイしたくなってきますね。
(片野)