大人こそ泣く? いい意味で「詐欺」と言われた感動的アニメ・特撮映画
少年マンガのような胸アツ展開?
●TikTokで大バズリした『映画 アンパンマン』の神展開

2018年6月30日に公開された映画『それいけ!アンパンマン かがやけ!クルンといのちの星』もまた、「大人泣かせ」なファミリー映画として知られている作品です。
アンパンマンの宿命のライバルはばいきんまんですが、何だかんだでふたりは持ちつ持たれつの関係で成り立っています。同作はその関係性が如実に表れた作品で、作中ではお腹を空かせたばいきんまんにアンパンマンが顔を差し出すという、ほっこりするシーンも描かれていました。
さらに物語後半では、アンパンマンが敵に襲われそうになったばいきんまんをかばい、逆に窮地に立たされてしまう展開になります。かねてよりアンパンマンを目の敵にしていたばいきんまんにとっては、まさに千載一遇のチャンスが舞い込んできたわけですが、ここでばいきんまんはアンパンマンを攻撃するどころか助けようとするのです。
「こんなところで……こんなところで何やってるんだ、アンパンマン!」「お前を倒すのは……アンパンマンを倒すのは……俺様だー!」と言いながら必死に助けようとするばいきんまんの姿に、多くの大人たちが目頭を熱くさせたことでしょう。
このシーンはTikTokでも大バズリし、ネット上には「もはや少年マンガの神回」「泣くに決まってるんだろ、こんな神映画」「子供に伝わるか不安なレベルでアツい」「鳥肌立ったわ」といった感動の声が相次ぎました。
●10年のときを経て約束を果たしたサプライズゲストに涙……
『すみっコぐらし』や『アンパンマン』とは少し毛色が違うものの、思わぬサプライズゲストによって会場を沸かせた特撮作品もありました。2018年12月22日に公開された映画『平成仮面ライダー20作記念 仮面ライダー平成ジェネレーションズFOREVER』です。
同作は熱狂を生んだ「仮面ライダー平成ジェネレーションズ」シリーズの第3弾となる作品で、作中ではレジェンドライダーとして賀集利樹さん(仮面ライダーアギト)や須賀貴匡さん(仮面ライダー龍騎)たちが声のみで出演していました。
そのなかで本人出演を果たしたレジェンドライダーが、『仮面ライダー電王』で主演を務めた俳優・佐藤健さんです。「仮面ライダー」シリーズへの出演は『劇場版 さらば仮面ライダー電王 ファイナル・カウントダウン』以来となる10年ぶりのことで、彼のサプライズ出演は公開まで徹底して秘匿されていました。なんでも台本にすら、佐藤さんが出演するシーンは載っていなかったとのことです。
そんな努力の甲斐もあって、そのシーンでは館内にどよめきが起こり、涙を流す人も少なくなかったそうです。ちなみに『仮面ライダー電王』の最終回は、佐藤さん演じる野上良太郎が「いつか未来で」と告げたところで幕を下ろしています。その言葉通り、10年のときを経てスクリーンに立った彼の姿には、当時リアルタイムで『仮面ライダー電王』を見ていた大人たちの方が感銘を受けたに違いありません。
(ハララ書房)