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元祖『仮面ライダー』の緑川ルリ子はアクシデントの連続 演じた女優にも「数奇な運命」が?

「私は常に用意周到なの」というセリフと浜辺美波の存在感で強烈な印象を残したのは、映画『シン・仮面ライダー』のヒロイン・緑川ルリ子でした。しかし、オリジナルの『仮面ライダー』に登場したルリ子は「用意周到」とは真逆のアクシデントだらけだったようです。ルリ子の運命には、仮面ライダーシリーズの根幹にまつわる重大事故が関わっていました。

「シン」とオリジナルでは立ち位置が違う「ルリ子」

『シン・仮面ライダー』ティザーポスターに登場する、仮面ライダー・本郷猛と緑川ルリ子 (C)石森プロ・東映/2023「シン・仮面ライダー」製作委員会
『シン・仮面ライダー』ティザーポスターに登場する、仮面ライダー・本郷猛と緑川ルリ子 (C)石森プロ・東映/2023「シン・仮面ライダー」製作委員会

 2023年03月に放映された映画『シン・仮面ライダー』 は、ヒロインである緑川ルリ子を浜辺美波が演じ一躍話題となりました。本日7月21日(金)からは、早くもAmazon Prime Videoで同作の配信が始まっています。

 1971年に放送されたオリジナルのTVドラマ『仮面ライダー』にも、もちろん元祖・緑川ルリ子は登場しますが、仮面ライダーを作った緑川弘博士の娘という設定だけで、役割や物語上の位置づけが全く異なります。なぜ、このようなことが起きたのでしょうか。映画版とTVドラマ版を比較しながら、その理由を考えます。

 映画『シン・仮面ライダー』 の緑川ルリ子は、 緑川博士の娘であり、SHOCKERという組織に所属して主人公・本郷を仮面ライダーとして導く役割を担っています。彼女はSHOCKERの人工子宮によって生み出された存在であり、本郷とは似た者同士として絆を深めます。

 一方、TVドラマ版『仮面ライダー』では、本郷が博士の首を絞める場面をルリ子が目撃してしまい、失踪した博士を殺したのは本郷だと思い込みます。2話終盤にはその誤解が解け、彼女は本郷と行動をともにすることになりますが、ルリ子は本郷が仮面ライダーであることを知りません。

 またマンガ『仮面ライダー』では、本郷はルリ子に思いを寄せながらも「改造人間である自分には、ルリ子の恋人になる資格はない」と、思いを断ち切って距離をとります。本郷に惹かれるルリ子は、急に冷たくなった本郷の心意が分からず、叶わぬ恋に苦悩します。当初は、TVドラマ版も改造人間と人間の女性との恋のすれ違いが描かれる予定でした。

 ところが、ドラマは思わぬ展開へと進みました。本郷役を演じる藤岡弘(当時。現在の名前は藤岡弘、)が撮影中のバイク事故で長期離脱を余儀なくされたのです。

 主役不在のままでも撮影は続行されました。第10話では、事故前に撮影済みのカットが使われ、本郷の登場シーンは過去の映像を使い回して、声は声優による吹き替えになりました。

 藤岡の代役として、千葉治郎演じる滝和也(のちにFBI捜査官だと判明する)が登場します。しかし、本郷が抜けた穴は埋められることなく、ルリ子自身がショッカーの陰謀を明らかにすべく捜査に乗り出すというエピソードも展開されました。その結果、ルリ子自身もバイクに乗り、ショッカーを追跡するなど、本郷の代役としての役割を果たしていくことになるのです。

【画像】数奇な運命? 違う特撮番組で「ルリ子」女優にまたアクシデントが(5枚)

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