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猫でブラインドタッチする飼い主 タイムトラベルして「やりたいこと」を思い付き?

漫画家の迷子さんによる描き下ろしエッセイ『妄想猫観察』連載第55回。もしも、タイムトラベル技術が発達したら「Bluetooth技術」は「猫抱っこ技術」になってしまうのでしょうか。

Bluetoothの由来に「猫もありでは?」

Bluetoothのキーボード代わりにされる猫
Bluetoothのキーボード代わりにされる猫

 iPad用にBluetoothのキーボードを購入したら、三日で壊れてしまった。おそらく安物に手を出したせいだろう。泣く泣く壊れたキーボードの墓を作り、新しいキーボードを購入し、届くまでは横に長く伸びて寝ている猫の背をキーボードがわりにブラインドタッチする日々だ。

 ところでBluetooth(Blue:青+tooth:歯)技術の名前は、現在のデンマークとノルウェー一帯を支配した王に由来しているらしい。なんでもその王には神経の死んだ歯があり、それが青く見えたことから青歯王と呼ばれていたことから来ているそうな。

 つまり、異なるものをつなぎ合わせたその栄誉にあやからんとして王の異名を技術につけたということだ。青い歯という言葉それ自体は無線接続技術になんの関係もない。件の偉大な王も今頃「私の歯がそんなものの由来に?」と思っているかもしれない。

 ということは、もしもこの王が毎日猫を可愛がっていて常に猫を抱っこしていたことから猫抱っこ王と呼ばれていたら、Bluetooth技術は今頃猫抱っこ技術だったりしたのだろうか? いいなぁ、それ。マウスもマウスであることだし、PC周辺に猫の名前がついた技術があったらなんとなくうれしい。自分が。

 タイムトラベルやタイムリープもので過去の出来事を変えるのは物語の根幹に関わるご法度であるというのは定番だ。しかし、考えついてしまった以上やらないわけにはいかない。タイムトラベル技術が発明されたら、いの一番に両脇に猫を抱え件の王様を尋ね、無法者として牢獄にぶち込まれようと思う。いや、時代的にはそれどころじゃすまない可能性の方が高いか。

 タイムパトロールが捕縛しに来るのが早いとありがたいのだが、どうだろうか。

(迷子)

【画像】PC周辺に猫の名前を付いていたら? 妄想の本編を見る

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