リメイク希望!令和に復活して欲しいナムコの名作ファミコンソフト3選
昨今はダウンロード配信やリメイク版など、過去の名作ゲームがいきなり復活することも珍しくありません。しかし、一部のタイトルはそのような機会に恵まれず、今から遊ぶには敷居が高い作品もあります。今回は、復活を待つ声も多い、ナムコの名作ファミコンソフトに焦点を当てます。
今なお支持されるナムコの名作ファミコンソフト
昨今のゲーム業界では、発売から数十年が経過した過去作品のダウンロード配信をはじめ、リマスター版やリメイク版の制作が盛んに行われています。しかし、すべての作品が日の目を浴びているわけではありません。なかには名作と評価されながらも、権利面や制作上の都合から手がつけられず、何の音沙汰もない作品も多く存在します。
今回は、ゲーム業界を半世紀近くにわたって支えてきたナムコ(現バンダイナムコエンターテインメント)のファミリーコンピュータ(以下、ファミコン)ソフトから、中古市場でプレミアがついている名作や、リメイク版が作られていない良作を3本ご紹介します。
●『さんまの名探偵』
ファミコンと言えば、著名人や芸能人とコラボした「タレントゲーム」の多さでも知られています。1987年6月に発売された『さんまの名探偵』はその代表例で、吉本興業が誇るお笑いタレント・明石家さんま(以下、さんま)さんが主役を務めるアドベンチャーゲームです。プレイヤーはさんまさんの助手となり、桂文珍さんを手にかけた真犯人を突き止めるべく、事件の調査に乗り出します。
同作はタイトル名の通り、吉本興業の当時の人気芸人が実名で登場するのが特徴です。さんまさんをはじめ、オール阪神・巨人のふたり、西川のりおさん……などなど、デフォルメされながらも各々のキャラクターがしっかりと再現されています。彼らとの明るいやり取りが、「殺人事件の真相を究明する」というシリアスなテーマを程よく中和しつつ、それでいてシナリオも推理のしがいがある内容へ仕上がっていました。プレイ中に使用可能なコマンドのひとつに、「どつく」というワードが目立っていたのも、語り草になっています。
同作のリリースから12年後には、お笑いコンビ・ナインティナインを題材にしたPlayStation用ソフト『ナイナイの迷探偵』が誕生しました。ただし、中身はコマンド選択式アドベンチャーとは異なった仕上がりで、賛否両論を招く結果になります。一方の『さんまの名探偵』も現時点までリメイク版が作られておらず、諸々の事情から今後もダウンロード配信などが難しい1本と言えるでしょう。
●『クインティ』
1989年6月に登場した『クインティ』は、世界的な人気シリーズ「ポケットモンスター」の開発元で知られるゲームフリークのデビュー作品です。パズル要素の強いアクションゲームで、囚われの身となったヒロイン・ジェニーを救うため、プレイヤーは主人公・カートンを操り、彼女が助けを待つ天空の城を目指します。
同作は「ステージ内の敵キャラクターをすべて倒せば勝利」というシンプルなルールながら、独自の「めくりアクション」を採用しているのが魅力です。ステージ内に設置されたパネルをクルッとめくることで、「敵キャラクターを壁際まで吹っ飛ばす」「残機が増える」といったさまざまな効果が発現します。恩恵をもたらすパネルもあれば、かえってマイナスに働くパネルもあり、最序盤から奥深いプレイングが楽しめました。
『クインティ』はステージが進めば難易度も上昇するため、やりごたえも抜群です。やり込めばやり込むほど上達具合が実感できるゲーム性とポップな作風が話題を集め、オリジナル作品ながら国内ではソフト売上20万本というヒットを記録し、1990年の冬にはNES(国外版ファミコン)用ソフトとして北米デビューも飾りました。なお、2023年現在はダウンロード版が配信されており、手軽に遊べる環境が整っています。