『キン肉マン』負けて死にまくりのザ・ニンジャはなぜ人気? 「結果より生き様」
1979年に連載が開始された『キン肉マン』には、数多くの人気超人が存在します。しかし、近年は2年に1度開催される「超人総選挙」では、戦績の悪い超人が上位に選ばれることも少なくありません。今回は、その代表格であるザ・ニンジャの魅力を紹介しましょう。
勝負に負けても大人気なザ・ニンジャ
1979年に連載が開始された『キン肉マン』には、これまで数多くの超人が登場して人気になっています。そのなかでザ・ニンジャは、2013年以降2年に1度おこなわれる「キン肉マン超人総選挙」では常に上位にランクインしてきました。
ザ・ニンジャは、キン肉マンたちの敵である悪魔超人の「悪魔六騎士」のひとりとして登場した、名門の忍者一族出身の超人です。忍者らしく、超スピードで技の受け手とかけ手を入れ替える「順逆自在の術」など、多彩な術を操ります。ネット上でも「ザ・ニンジャは技も道具も多彩だから試合がとても面白い」「奇想天外で終わりの見えない技は、ワクワクしっぱなし」など、技込みで人気を集めているようです。
しかし、人気者のザ・ニンジャは勝った試合がほとんどありません。ブロッケンJr.戦やサタンクロス戦などでは善戦するも敗北したうえに、『キン肉マンII世』でのハンゾウ戦も含めると、3回も命を落としています。
ただ、『キン肉マン』新シリーズ開始後の2013年の「超人総選挙」で9位に輝くと、2015年は7位、2017年は8位、2019年は6位、最新の2021年総選挙でも9位と、安定してトップ10入りする高い人気があることを証明しています。
総選挙でザ・ニンジャに投票した人のコメントを見ると、「試合結果ではなく戦いの内容で魅せるところが好き」「技のデパートで毎回どんな技ができるか楽しみ」などの意見がありました。また、ザ・ニンジャの魅力は技だけではなく、「クールなのに情に厚く義理かたい真面目な人柄に惚れこんでいる」「噛めば噛むほど深い味わいになるキャラ」「忍耐強く仲間思いなところが好き」といった声もあり、彼の生き様や立ち振る舞いを好きになるファンも少なくありません。また、「人型の超人のなかでもシンプルにイケメンだと思う」「口元が特にかっこいい」と、見た目も人気です。
そして、「完璧超人始祖編」の第108話にて、始祖のひとり・カラスマンとの戦いで、ザ・ニンジャは初勝利を飾りました。死の淵まで追い詰められるも、多彩な技を駆使し、そして相手の見た目だけでなく能力も奪い取ることが可能と判明した「忍法顔写し」も使用しての勝利に、2014年当時ネット上でも祝福の声が相次いでいます。2013年総選挙9位から2015年の7位へのランクアップの背景には、ご祝儀のような投票もあったようです。
勝っても負けても話題を集めるザ・ニンジャですが、今年2023年に超人総選挙が行われれば、何位に入るのでしょうか。
(LUIS FIELD)