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『キン肉マン』で再び脚光? 悲惨な噛ませ犬から華麗なる逆転劇を見せた「ウルフマン」の軌跡

『キン肉マン』に登場するウルフマンは、同じ日本代表のキン肉マンのライバル超人として登場しました。お世辞にも序盤から大活躍したとは言いがたい超人でしたが、近年行われた人気投票では人気上昇中です。いったいウルフマンの身に何が起こったのでしょうか?

土俵際で踏みとどまったウルフマン

筋骨隆々のウルフマン(アニメ版の名称はリキシマン)が表紙に描かれる、Blu-ray「キン肉マン一挙見Blu-ray V2への道! ザ・ビッグファイト編」(TOEI COMPANY,LTD.)
筋骨隆々のウルフマン(アニメ版の名称はリキシマン)が表紙に描かれる、Blu-ray「キン肉マン一挙見Blu-ray V2への道! ザ・ビッグファイト編」(TOEI COMPANY,LTD.)

 世代を超えて愛されているマンガ『キン肉マン』は、現在「週刊プレイボーイ」(集英社)で連載中です。「週刊少年ジャンプ」で連載がスタートしたのは1979年なので、40年以上も続いている作品となります。

 そんな長い連載のなかで多くのキャラクターが登場し、消えていきました。しかし、なかには活躍の場が減っていたにもかかわらず、近年になって再び脚光を浴びた超人がいました。その代表格である超人「ウルフマン」を振り返ります。

 ウルフマンは、コミックス7巻に収録された92話「ライバルは日本にいたの巻」で初登場しました。世界一の超人を決める「超人オリンピック ザ・ビッグファイト」の優勝候補として名前が挙がったのが、「100万年にひとりの大器」と称されたウルフマンでした。

 ウルフマンは前大会王者のキン肉マンと同じ日本代表の超人で、大会前のTV番組のなかでキン肉マンを挑発する発言を行い、注目を集めました。

 そして予選を突破したウルフマンは、決勝トーナメントの準決勝でキン肉マンと激突します。くしくも日本代表対決となったこの試合は、相撲で決着をつけることになりました。

 超人相撲界の横綱であるウルフマンにとって得意の土俵で、終始優勢に試合を運びますが、キン肉マンに奇跡の大逆転を許して敗北を喫します。ですが、キン肉マンをギリギリまで追いこんだウルフマンの姿に、新たな人気超人誕生を感じたファンは少なくなかったはずです。

 続く「7人の悪魔超人編」でウルフマンは、悪魔超人のスプリングマンと対戦しました。負傷したキン肉マンに代わり、命がけで悪魔超人に挑むウルフマンは、まぎれもなくアイドル超人の一員でした。

 鳥取砂丘でスプリングマンと対峙したウルフマンは、得意の砂上のリングということで攻勢に出ます。しかし、スプリングマンが繰り出した必殺技「デビル・トムボーイ」をくらい、全身をバラバラにされて死亡します。その試合中継を見守っていたキン肉マンはショックのあまり大号泣し、会場で大暴れしたほどです。

 その後、バッファローマンにパワーを与えられてウルフマンは復活を遂げます。しかし、続く「黄金のマスク編」では、ウルフマンは自分の命を犠牲にして、スニゲーターに道連れにされて死亡したキン肉マンを蘇生させました。

 蘇ったキン肉マンの姿を見て、ウルフマンが「よかった…」「これでよろこんで死ねる…」と呟いた場面は、ふたりの厚い友情が感じられた名シーンです。

 しかし、このあたりからウルフマンに陰りが見え始めます。キン肉マンが悪魔将軍に勝利したことで再び蘇生したウルフマンは、「夢の超人タッグ編」ではブロッケンJr.と「モースト・デンジャラス・コンビ」を結成しました。ですが2000万パワーズと対戦する直前、乱入してきた完璧超人によってあっさりとやられてしまい、これ以降、表舞台での目立った活躍はほとんどなくなります。

【画像】噛ませ犬から、奇跡の人気復活! 絶対に見逃せない「ウルフマンの雄姿」

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