マグミクス | manga * anime * game

「MSV」発売40周年 アニメ未登場のガンプラが次々発売された理由は「出尽くし」だった?

ガンプラなのかでも人気の高いシリーズのひとつ「MSV」は、局地戦に対応した特殊機やエース専用機が多いシリーズです。そのMSVはどうやって誕生したのか? その軌跡を追いました。

「MSV」以前に土壌を作ったシリーズがあった

高機動型ザクのバリエーションのひとつを立体化した、「HGUC MSV MS-06R-2 ジョニー・ライデン専用ザク 1/144スケール 色分け済みプラモデル」(BANDAI SPIRITS)
高機動型ザクのバリエーションのひとつを立体化した、「HGUC MSV MS-06R-2 ジョニー・ライデン専用ザク 1/144スケール 色分け済みプラモデル」(BANDAI SPIRITS)

 1983年にガンダムシリーズのプラモデル、いわゆる「ガンプラ」として発売された「MSV(モビルスーツバリエーション)」は、今年で40周年となります。このMSVが生み出した影響が、その後のガンダムシリーズを生んだといっても過言ではありません。MSVの軌跡を振り返ります。

 1979年にTVアニメとして放送された『機動戦士ガンダム』は、放送当時はアニメファンだけが注目するような作品でしたが、口コミでその面白さが伝わり、後に劇場版三部作が製作されるほどの大きなヒット作品となります。

 このヒット作をブームにまで盛り上げた要因のひとつに、ガンプラがありました。それまでになかった統一スケールや敵メカの豊富なラインナップと、その新しさが当時の子供たちに受け入れられ、品不足になるほどの大ヒット商品となります。TV放送終了後というタイミングで発売されるというのも異例で、特徴的でした。

 本来ならばブームというものはいつか下火になるもの。ところがガンプラブームは思った以上に長く続き、逆に販売する商品のラインナップが枯渇するという展開となります。主力となるMSはスタンダードサイズの1/144で展開済みとなり、大型のもの以外は1/100でもほぼ出尽くしました。さらに戦艦などもほとんど出し尽くし、はてにサイド7といったものまで販売予定に入ることになります。

 現在ならば「Ver.2」といったリメイク商品も考えるのでしょうが、当時にはそういった発想はまだありません。そこでガンプラはアニメ本編に登場したメカにこだわらず、当時としては画期的な「アニメには出てこないMS」の商品化に踏み切りました。ただし、いきなりそこに至るのではなく、ソフトランディングするかのような商品展開となります。

 まず1982年2月から販売された「1/100リアルタイプシリーズ」。従来のアニメ彩色とは異なり、大河原邦男さんが描くイラストをもとにした色変え商品です。これと並行してラインナップされた1/100商品である旧ザク(1982年7月発売)では、放送後、新たに設定された専用マシンガンを付属した商品として当時は話題になりました。それは、旧ザクには武器がないというのが当時の通説だったからです。

 そして、1982年7月からガンプラとして販売を開始したのが、アッグ、アッグガイ、ジュアッグ、ゾゴックといった「未登場モビルスーツ」でした。本来ならばボツメカとして陽の目を浴びることのない存在でしたが、当時のガンダムブームの折に発売された「機動戦士ガンダム記録全集」で公開されたことで、知る人も少なくなかったMSです。このボツメカをプラモ用として大河原さんが新たにデザインしました。

 こういった流れのなか、1983年4月からMSVのガンプラは販売されることになります。それではこのMSVは、どういった経緯で誕生することになったのでしょうか?

【画像】もはやバイブル? 貴重な「MSV」書籍と代表的なメカたち(6枚)

画像ギャラリー

1 2