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『ワンピ』には無縁だと思ってた… 「オトナ」な関係性の3組に「ほろ苦い」「絶妙な距離感」

『ONE PIECE(ワンピース)』は冒険やロマンが詰まっており、恋愛要素が描かれることは少ない作品です。しかし、時折描かれる大人たちの恋模様にに心奪われた読者も多いのではないでしょうか。そのなかでも印象的な「ほろ苦」エピソードを見てみましょう。

少女マンガ並みに切ないエピソードも

ウェディングドレス姿のプリンが描かれた「ONE PIECE Log Collection “PUDDING“」DVD(エイベックス・ピクチャーズ)
ウェディングドレス姿のプリンが描かれた「ONE PIECE Log Collection “PUDDING“」DVD(エイベックス・ピクチャーズ)

『ONE PIECE(ワンピース)』は少年誌に掲載されていることや「冒険」や「ロマン」を重要視する作風からか、ほかの作品に比べてストーリー上で恋愛要素が前面に出てくることはほとんどありません。

 しかし、時に男と女の「ほろ苦い」恋愛模様や、大人の男女の関係が示唆されるシーンが描かれ、それらのエピソードは読者の心を大きくつかんでいます。この記事では、『ONE PIECE』に登場した「オトナ」な恋のエピソードを見てみましょう。

●サンジとプリン

 まずは「ホールケーキアイランド編」で描かれた、サンジとプリンの恋模様です。ふたりは、サンジの実父であるヴィンスモーク・ジャッジとプリンの母であるシャーロット・リンリン(ビッグ・マム)、それぞれの思惑のために政略結婚させられそうになりました。

 プリンは性格に裏表があり、結婚披露パーティー以前はサンジの真剣な想いを裏であざ笑ったり、サンジの姉であるレイジュを負傷させたりする、残忍で冷酷な姿が描かれていました。もともとは泣き虫な普通の女の子だったようですが、「三つ目族」という種族のせいで周りから気味悪がわれ、いじめられていたことが原因で性格が歪んでしまったようです。

 しかし、サンジが「なんて美しい瞳だ…」とコンプレックスに感じていた「三つ目」を肯定してくれたおかげで、プリンの心の傷が癒やされ、サンジに心惹かれていきます。

 第896話で、プリンはサンジに「最後のお願い」としてキスをしました。しかし、その後、プリンが「メモメモの実」の能力でサンジの「キスの記憶」を消したため、プリンだけの大切な思い出となってしまいます。この行動は、麦わらの一味として旅を続けていくサンジの立場などから自ら判断した、プリンの優しさといえるでしょう。

 この展開に、ネット上では「サンジと別れるシーンは号泣した」「プリンの優しさに心打たれた」「ワンピース読んでてこんな感情になれるとは思わなかった」という声があがっており、読者がラブコメ作品にも劣らない「胸キュン」をしていることがうかがえます。

【画像】関係性を考えるとドキドキ? 「オトナ」な雰囲気のワンピキャラ(5枚)

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