50周年間近のキティちゃん 実は猫じゃない? 口無しの理由は? 意外な「公式回答」
数多くいるサンリオキャラのなかでも、代表的な存在といえば2024年に誕生50周年を迎える「キティちゃん」を思い浮かべる人も多いでしょう。世界中で愛され続け、猫をモチーフとした口のない可愛らしいキャラをイメージされますが、公式がキティちゃんの設定について意外な見解を発表しています。
「可愛い」を代表するキャラのキティちゃんは猫じゃなかった!?
サンリオキャラのなかでも長年人気のキャラといえば、「キティちゃん」を思い浮かべる人も多いでしょう。来年・2024年に50周年を迎え、世界中で愛され続けているキティちゃんは、実は、意外な設定が数多く存在しています。なかには公式が理由を発表したものもあり、たびたびネットを賑わせているようです。
まず、驚きの設定としては、キティちゃんが猫ではなく、猫をモチーフにして擬人化されたキャラクターであることが挙げられます。
この事実は2014年8月に、ロサンゼルス・タイムズ紙から「彼女は猫ではなく女の子。彼女自身『チャーミー』という名の猫を飼っている」などと報じられ、世間を騒がせました。これは、同年10月のキティちゃんの展覧会の学芸員を務めたクリスティン・R・ヤノ氏がキティちゃんを「猫」と表現しようとしていたところ、サンリオから訂正の連絡を受けたことで明らかになったそうです。ちなみに、サンリオの公式サイトのキティちゃんのキャラ紹介には「明るくて、やさしい女のコ」とあり、「猫」の記述はありませんでした。
当時Twitter(現「X」)などでも「そういえば、他のサンリオキャラは公式紹介に『犬の男の子』とか書いてあった」「なにぃ!? キティちゃんはネコじゃない? 人間ってこと? 色んなコラボして仕事を選ばないのも納得だわ」など、驚きの反応が多く上がっています。
さらに、キティちゃんは双子で、ミミィという妹がいることも、ファン以外にはあまり知られていないでしょう。キティちゃんが左耳に赤いリボンをつけているのに対して、ミミィちゃんは黄色のリボンを右耳につけています。
その他、キティちゃんには目や耳、鼻があるのに口がないことは有名です。2018年2月にサンリオ公式サイト「いちごの王さまからのメッセージ」のコーナーで、いちごの王さまことサンリオの社長辻信太郎さんが「やさしさや思いやりは口(言葉)で言うだけではなく、態度で示しましょう!というメッセージが込められている」と、その理由を発表しました。
また、3代目のハローキティデザイナーで、さまざまな工夫でキティちゃんの人気を不動のものにした山口裕子さん(現・サンリオ取締役キャラクター制作部長)も、前述のヤノ氏が書いた研究書『なぜ世界中が、ハローキティを愛するのか?――“カワイイ”を世界共通語にしたキャラクター』にて、キティちゃんに口がない理由を語っています。
「キティを眺める人が、そこに自分の感情を映して読み取れるようにするためです」「皆さんが幸せならキティも幸せそうに見えるし、悲しいときはキティも悲しげです。こうした心理的メカニズムのことを踏まえて、キティにはあえてどんな感情も面に出さないようにしました」とのことでした。
上記のような理由を知ったファンはネット上で「さらにキティちゃんが好きになった」「見る人の気持ちに寄り添えるようになんてステキ」など、称賛する声を上げています。優しさあふれる雰囲気を持ったキティちゃんへのファンのイメージと、公式の理由が一致していたのでしょう。
キティちゃんはYouTuberとしてもデビューを果たしています。公式のYou Tubeチャンネルでは「歌ってみた」や「SDGs企画」などの動画を投稿しており、なかでも恋愛相談が人気のようで、動画内ではキティちゃんが歯に衣着せない物言いをしており、意外な一面を披露しています。登録者は38万人以上(2023年8月時点)と、キティちゃんの人気ぶりは健在です。
そんなキティちゃんは、「ハリウッド映画化」されることが発表されました。現状では、映画「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズなどを手掛けたニュー・ライン・シネマと、2021年の実写版『ジャングル・クルーズ』を手掛けたフリン・ピクチャーズが企画開発中で、アニメと実写がハイブリッドされた作品になることが明らかになっています。
世界中で愛されるキティちゃんは、「アニメ」ではあの愛らしい姿のまま出てくれそうですが、「実写」パートではどのような姿になるのでしょうか。要注目です。
(LUIS FIELD)