職業病かも… 「テーマパークを楽しめない」声優ならではの悩みとは
「テーマパークや外食を楽しめない」日々、働くなかでどうしてもやってしまうクセを「職業病」と呼びます。では、さまざまな「声の仕事」に携わる声優には、どんな「職業病」があるのでしょうか。
テーマパークが楽しめない理由とは

普段、接客業を生業としている人が仕事外で聞こえてきた「いらっしゃいませ」に反応して一緒に「いらっしゃいませ」とつい口をついて出てしまったり、飲食店で働いているとプライベートでの外食中にも、ついつい片付けしやすいよう皿を重ねるなどしてしまったりして、その職種ならではの「職業病」なるものが見られます。
そうした「職業病」について多く語られていたのが2023年8月22日(火)にTVで放送された『踊る!さんま御殿!!』です。
たとえば『ドラえもん』のスネ夫や『鬼滅の刃』の不死川実弥を演じる関智一さんは、「キャラクターの後ろに声優の顔が見えてしまう」とテーマパークを純粋に楽しめない悩みを明かしています。キャラクターではなく、リアルな声優の顔が浮かんでしまう悩みに、MCの明石家さんまさんも「裏が見えると面白くないよね」と共感していました。
また関さんは『タッチ』の浅倉南や『となりのトトロ』の草壁サツキなど、数々の国民的アニメのキャラクターを演じる日髙のり子さんが音声案内をするETCシステムについても言及しました。日髙さんの声で「ETCカードが挿入されていません」と言われると、「(日髙さんは)先輩なので、すいません」という気持ちになるとのことです。
そして、『アイドリッシュセブン』の二階堂大和や『A3!』の碓氷真澄を演じる白井悠介さんが「マクドナルド」の店内ナレーションを担当していることについても触れられていました。
関さんは「マックを食べたいのに、この(白井さんの)顔が思い浮かんできて、おいしく食べられない」と複雑な心境を明かしています。普段、何気なく耳にする音声に敏感に反応してしまう様子に、ネット上では「私は気にしたことなかった」「声優ならではの独特な悩み」「知り合いの声が流れてたら確かに気になるかも」といった声があがっていました。
「クール系キャラといえば…」「妹系キャラといえば…」など、もともとの声や話し方などの特徴からイメージが定着している声優にも、さまざまな苦悩があるようです。
野原しんのすけ役を始め、『焼きたて!!ジャぱん』の東和馬や『デュエル・マスターズ』の切札勝舞など少年役を演じることが多い小林由美子さんは、「少年役ばかりやりすぎて、女性キャラの役だとすっごい緊張して、アフレコの前日に眠れなくなる」という悩みを語っていました。
少年役のイメージが定着した結果、「女の人の声ってどうだっけ」と、自身が女性であってもキャラクターを演じる際には行き詰まってしまうそうです。
また『機動戦士ガンダム』のアムロ・レイや『ONE PIECE』のサボを演じる古谷徹さんは、「少年役や熱血ヒーロータイプを演じることが多いから、大人の役が難しい」と小林さんに共感していました。演じ切るためのプロ意識が高いからこそ、まったく違うキャラクターを演じる際には苦労することもあるのでしょう。
このように声優の人間味を感じると、アニメを視聴する時にも一層思い入れが強くなりそうです。
(LUIS FIELD)