【漫画】匂いを感じづらかった人が薬の副作用で「人並みの嗅覚」を得て…香りに感動
一般的な人よりも匂いを感じづらい体質であった、さかさなさん。ある薬を飲んだところ、その副作用で匂いを強く感じられるようになりました。その体験を描いたマンガが、Twitterで話題になっています。
匂いを感じられるようになり、世界が広がった!
一般的な人よりも、匂いを感じづらい体質だというさかさなさん(@sakasana)。コーヒーは「飲んだことはないけれど、泥水の味」だと感じていたといいます。ところがある薬を飲んだところ、その副作用で匂いを強く感じられるように! コーヒーはおいしい飲み物になり、食べ物だけでなく、世界が匂いによって広がっていきます。
その体験記がTwitterで公開されると「感動しました!」「匂いって大事なんだ」などの声が寄せられました。今回のマンガについて、作者のさかさなさんにお話を聞きました。
ーーさかさな様がマンガを描き始めたきっかけを教えて下さい。
初めてマンガを描いたのは就職で上京した年でした。東京にいるのだから一度はコミックマーケットに出てみようかと記念受験的に申し込んで描き始め、今日まで続けています。
ーー今回の作品をTwitterで公開しようと思ったきっかけがあれば教えて下さい。
「嗅覚ってこんなにすごかったんですね!」と伝えたかったからです。
私は今までは「鼻に抜ける香り」「季節の匂い」など、嗅覚が普通の人たちの言うことがさっぱり分からず、半ば比喩のようにとらえていました。みんな詩的な表現をするな、と。嗅覚をナメていました。
周囲と自分に、そこまで感覚の差があるなんて思っていませんでした。今回の経験で初めて周囲の人が言っていたこと、普通の感覚が理解できました。自分は今までそれがない世界にいたことを知り、感動半分ショック半分で、「これを知って欲しい」と思い公開しました。
ーー作画で工夫なさった点があれば教えて下さい。
感覚を忘れないうちにマンガにしたかったので、作画に時間を割くことができませんでした。そこで特に印象づけたいコマには写真素材を使用することでインパクトを持たせ、かつ感覚が伝わりやすくしました。
あと、個人的なこだわりですがウーパールーパー(自画像)の顔を何度も描き直しています。曖昧でキュートな顔にしたかった。
ーー感じられるようになった匂いで、一番気に入っているものはなんの匂いでしょうか?
あのマンガの後日ですが、洗面所のせっけんの匂いです。せっけんのある空間はやわらかい匂いがしますね。普段も意識して嗅げば分かるのですが、自然に鼻に入ってくる感覚は初めてでした。
ーーたくさんの感想が寄せられていますが、特にうれしかった感想の声、印象に残った読者の声について、教えて下さい。
印象的なのは、「秋の味覚や金木犀の香りなどを感じてほしい」という声が多かったことです。季節によって楽しめる香りがあるんだなぁと思いました。金木犀の香りを全く知らないんです。昔、知りたくて香水を買ったのですが、レビューで「トイレの芳香剤みたいだ」と悪評でした。本物の匂いを嗅いでみたいです。
あと「高いバニラアイスを食べてみてほしい」。バニラって何も入ってないプレーンのアイスという印象だったのですが、実はバニラの香りがするバニラ味なんだな……と。よく考えれば当たり前なんですけど、ちょっと衝撃でした。
ーー今後、Twitterで発表される作品については、どのように活動していきたいとお考えでしょうか?
エッセイマンガを描いたのは今回が初めてでした。普段は主に子供をテーマにした創作マンガを描いていて、Twitterではそちらをメインに公開していくつもりです。今回の経験も創作に活かせればいいなと思います。
(マグミクス編集部)