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台湾のインディーホラーゲーム『返校』、国境を越えて「大ヒット」のワケ

台湾のインディーゲームスタジオがリリースしたホラーゲーム『返校』は、1960年代「白色テロ」の時代をテーマに置いたことに注目が集まり、映画化も実現。2019年9月20日(金)に台湾で公開され、1か月と経たない間に100万人もの動員数を記録しました。『返校』の魅力はどこにあるのでしょうか。

「気軽に扱えない歴史」をゲームのテーマに

『返校 -Detention-』公式サイト (画像:Red Candle Games)
『返校 -Detention-』公式サイト (画像:Red Candle Games)

 台湾のインディーゲームスタジオ「Red Candle Games」が2017年にPC用にリリースしたホラーゲーム『返校 -Detention-』(以下:返校)をご存知でしょうか?

『返校』リリースと同時に人気に火がつき、さまざまな媒体でのメディアミックスも成功させました。「中央社フォーカス台湾」によると、「2019年9月に台湾内で封切りされた映画は、1か月の間で100万人の観客数を突破する快挙を遂げ、海外での上映版権は既に日本でも購入された」と報じられています。

『返校』は、物悲しくも美しい音楽や独特な絵柄で、プレイをしていくうちにどんどんストーリーに引き込まれてしまうギミックなど、ホラーゲームとしての評価が高い一方で、ゲームの舞台に「1960年代の台湾に存在する架空の学校」を設定したことに大きな話題が集まりました。

 当時、台湾は国民党政府が政治的弾圧を強行していた、いわゆる「白色テロ」のさなかにあり、1987年に戒厳令が解かれるまでの間、反体制側とされた人びとが理不尽な迫害を受けていた時代でもありました。

 気軽に扱うことが憚られてしまうような歴史を軸に据えた重厚なストーリーを、ゲームという媒体で昇華させた点が、『返校』が国内外から大きな賞賛を集めた理由のひとつと考えられます。

 ゲームは、誰もいない「翠華高校」の校舎に取り残された高校生が主人公。息が詰まるような緊張感のなか、学校を探索していくうちに衝撃の事実が明らかになっていきます。同作はPC版のほか、ニンテンドーSwitch、PlayStation4、スマートフォンアプリ(Android、iOS)でも配信されています。

 クリア後もゲームの真相をより深く理解しようと、当時の歴史を調べるプレイヤーは後を絶たないといいます。良質なホラーゲームとして、また、台湾の近代史を学ぶキッカケとしても注目を集める『返校』を、一度プレイしてみてはいかがでしょう?

(マグミクス編集部)

【画像】寂寥感と緊張感漂う、『返校』のプレイ画面(6枚)

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