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『天才バカボン』と仏教の意外な関係 主人公の名前にも「謎」が

赤塚不二夫先生の原作マンガから、TVアニメ、映画、演劇など数多くのメディアに展開する『天才バカボン』は、昭和のギャグマンガの伝説的傑作です。ギャグが面白いというだけでは説明できない魅力があるとすれば、そのヒントは「バカボン」という名前の由来にあるかもしれません。

多くの人に愛される、昭和のギャグマンガの大傑作

赤塚先生によるパッケージイラスト。主要キャラが勢揃い。画像は『デジタルリマスター版 元祖天才バカボンSpecial DVD-BOX 上巻』(キングレコード)
赤塚先生によるパッケージイラスト。主要キャラが勢揃い。画像は『デジタルリマスター版 元祖天才バカボンSpecial DVD-BOX 上巻』(キングレコード)

 赤塚不二夫先生の代表作『天才バカボン』は、これまで5回もTVアニメ化された昭和のギャグマンガの傑作です。常識にとらわれないバカボンのパパが巻き起こすシュールな騒動の数々は読者を愉快な気持ちにしてくれます。

 そんな『天才バカボン』の主要人物である「バカボン」という名前の由来には諸説があり、作品テーマに大きく関係しています。この記事ではバカボンのパパの誕生秘話やドキュメンタリー映画「マンガをはみだした男 赤塚不二夫」などから、その秘密を読み解きます。

●そもそも「バカボン」ってどういう意味?

「バカボン」という名前の由来について、赤塚不二夫先生は複数の異なる回答をしています。ひとつは「馬鹿なボンボン」だからバカボン、というもの。また放浪者という意味のバガボンド(vagabond)から取ったという回答もありました。

 しかし同じ質問に対して回答が複数あるということは、どちらも本当の答えではない可能性があります。これは「ガンダム」の富野監督がシャア・アズナブルの名前の由来を聞かれて「シャーって来るからシャアなんだよ」と回答したことがあったように、正解をはぐらかしているのかもしれません。

 昭和の巨匠は真正面から問われても、そう簡単には本当のことを教えてくれないようです。

●「ばがぼん」とは悟った人のこと?

 これから紹介する複数の理由から「バカボン」の由来として最有力と思われるのが「薄伽梵(ばがぼん)」です。「薄伽梵」とはサンスクリット語のバガヴァーン、バガヴァットの音を漢語に翻訳したもので、日本語の経典では世尊と翻訳されます。法蔵館の仏教学辞典によると「仏の尊称、世界で最も尊いもの、または世間に尊重されるもの」とのこと。つまりは悟った人のことです。

 この「薄伽梵」という言葉は「大日経」などの経典に度々登場していることから、仏教関係者に限れば特に認知度の高い単語だと言えるでしょう。

【画像】舞台にドラマ、意外と多彩だった『天才バカボン』の映像化(6枚)

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