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実写『ワンピース』再生数が世界一に 人気マンガの映像化に「新しい風」?

8月31日にNetflixで配信を開始した実写版『ONE PIECE』が、世界各国のTV番組部門で1位を獲得し続けています。なにかと議論の起こりやすい人気マンガの実写化ですが、同作品は世界中の視聴者から好評のようです。実写版『ONE PIECE』の魅力や視聴者の声を紹介します。

全世界を魅了する実写化を実現できたのはなぜ?

2023年8月から配信中のNetflix シリーズ『ONE PIECE』 (C)尾田栄一郎/集英社
2023年8月から配信中のNetflix シリーズ『ONE PIECE』 (C)尾田栄一郎/集英社

 2023年8月31日からNetflixで配信がスタートした実写版『ONE PIECE』は、配信開始から1週間以上経過しましたが、NetflixのTV番組部門では、配信初日から全世界での再生回数ランキングで平均して1位を獲得し続けていることが明らかになりました。

 サブスク動画配信サービスの再生回数ランキングサイト「FlixPatrol」によると、9月7日の時点ではFlixPatrolの対象である86か国で1位に。1位以外の国ではアメリカや、イギリス・オランダなどの欧州で2位、最低でも韓国で3位という記録です。

 視聴者の間では「マンガ実写化の歴史を変えるクオリティ」「違和感がなくて素晴らしい」と、期待値を超えた作品として絶賛する声が多くあります。

「違和感」は実写化の課題としてたびたび挙げられていますが、『ONE PIECE』では再現が難しそうなバトルシーンが多いこともあり、実写化のクオリティを心配するファンの声もありました。しかし本作はそんな不安を吹き飛ばし、「地球のどこかにこの世界があるんじゃないかと思える」と感動する原作ファンもいました。

 また「原作への愛を感じる」という感想も。それもそのはず、原作者の尾田栄一郎氏によれば、制作チームは『ONE PIECE』オタクだそうです。原作のストーリー全体のつながりを意識した細部の演出は、もともとが原作愛のあるチームだからこそ制作できたのでしょう。

 2017年に実写化が決定し、自身もエグゼクティブ・プロデューサーとして制作に参加している尾田栄一郎氏は、「水面下でずーっとじわじわ準備が進んでます」「一切の妥協はない」とコメントしていました。『ONE PIECE』世界観の再現には、相当の熱量が込められていたのでしょう。

 大人気作品の実写化には賛否両論が起こることがあり、原作ファンの間で「がっかりした」という評価も出てくるものです。Netflixは過去にも、『GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊』や『DEATH NOTE』をハリウッドで実写化したものの、評価は賛否が分かれました。実写版『ONE PIECE』の大ヒットにより、日本のマンガやアニメ作品に対する期待は世界レベルでさらに高まっていくかもしれません。

(LUIS FIELD)

『ONE PIECE』実写とアニメの人気キャラを「立体」で比較する(5枚)

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