【漫画】寝たふりした兄弟を見て厳格な父が「…ふっ」 バレたのかと焦ったけど?
子供の頃、厳格で怖かった父が笑った思い出。大人になって分かった、そのときの父の気持ちとは……。Instagramで公開されたマンガが、「泣けます!」と話題になっています。作者の田辺ヒカリさんにお話を聞きました。
「怖い」父が笑った理由とは?
厳格だった父の思い出について描いたマンガ「父が笑った理由」が、Instagramで400以上のいいねを集めて話題となっています。
厳格で、幼い頃は怖い存在だった父。そんな父が子供たちの寝ている姿を見て、「ふっ」と笑ったことがありました。作者に子供が生まれたいまだから分かる、そのときの父の気持ちとは……。読者からは、「泣けます!」「親になって分かることってありますよね」などの声があがっています。
このマンガを描いたのは、Instagramでマンガを発表している、漫画家の田辺ヒカリさんです。田辺ヒカリさんに、作品についてのお話を聞きました。
ーーマンガを描き始めたのは、いつ頃からでしょうか?
子供の頃から絵を描くのが好きだったので、小学生の頃から少女マンガ雑誌の賞などに応募していました。本格的に漫画家を目指してデビューしたのは、結婚してからです。
ーー今回のマンガを描いたきっかけを教えて下さい。
子供の寝顔を見ていたとき、自然と笑顔になっている自分に気付き、それと同時に自分の子供の頃を思い出しました。私の妹にこの話をしたところ、「そういえばお父さん、寝る前にうちらの顔を見て笑っていたよね。当時はすごい怖かったけど!」と盛り上がり、懐かしくなったことがきっかけです。
ーーこのとき、寝たふりをしていたことはお父様にバレましたか?
バレていなかったと思います。私たちの顔を見たあとは、自分のベッドへ向かって、すぐに寝ていました。父にこのことについて聞いたことはありませんが、おそらく忘れていると思います(笑)。
ーー日頃は厳しかったお父様を、「優しいな」と感じたエピソードはありますか?
父は写真を撮ることが好きだったので、家族旅行に行ったときは、よく写真を撮ってくれました。ただ、撮る際に「じっとしろ」「みんな早く集まれ」と怒られることが多かったので、顔がこわばっている写真がいくつかあります。ですが、写真でたくさん思い出を残してくれたので、いまではとても感謝しています。
ーー大人になって、お父様を「怖い」と感じる気持ちに変化はありましたか?
大人になったいまでも、父とふたりきりになると少し緊張しますが、「怖い」という気持ちは薄れました。うちの父は自営業だったせいか、家でも仕事のことを考えてはよくピリピリしていましたが、それも「家族のために必死に働いてくれていたんだな」と、いまでは思えます。
父も年齢を重ねて丸くなったのか、最近会うとよく「ありがとう!」と言ってくれます。私が子供の頃はそのような言葉をかけられた記憶があまりないので、少し気恥ずかしさもありますが、いまが1番父と良い関係を築けていると思います。
ーー寝顔を見たときのように、娘さんを不意に「かわいいな」と感じるのはどんなときですか?
娘は現在、幼稚園の年長さんです。最近、私がベタベタとくっつくことを嫌がるようになりましたが、ときどき「お母ちゃんのおひざに座りたい」と、甘えてくる姿がとてもかわいいです。
ーー作品について、どのような意見が寄せられていますか?
「泣けます」「親になって分かることって、たくさんありますよね」など共感のコメントをいただきました。また、ご自身と重ねて「父も私も不器用ですが、いまできる親孝行をしたいです」というコメントも印象的でした。
ーー創作活動で今後、取り組んでいきたいことを教えて下さい。
私のInstagramでは、育児絵日記やエッセイマンガ、創作イラストなど、さまざまなことを投稿しています。今後も自分の枠を自分で決めず、描きたいものを自由に描いていければいいなと思っています。
●田辺ヒカリさん 過去のインタビュー
(マグミクス編集部)