マグミクス | manga * anime * game

2023秋アニメの覇権候補3選 「バトル」「ドロドロ」を押しのけ、希少な「癒やし」に期待?

2023年10月から放送される膨大な数の新たなアニメのなかから、特に注目すべき作品として、「勇者の冒険」のその後を描いたファンタジー作品、陰キャ男子と陽キャ男子の甘酸っぱい青春作品、そして第3シーズンを迎えた人気作品を振り返ります。

勇者たちの冒険の「その後」を描く

TVアニメ『葬送のフリーレン』キービジュアル (C)山田鐘人・アベツカサ/小学館/「葬送のフリーレン」製作委員会
TVアニメ『葬送のフリーレン』キービジュアル (C)山田鐘人・アベツカサ/小学館/「葬送のフリーレン」製作委員会

 2023年秋アニメが9月末より続々と放送されます。80以上のタイトルが並ぶなか、早くも「覇権」との声も挙がる3作品を見てみましょう。

●葬送のフリーレン

『葬送のフリーレン』は週刊少年サンデーで連載されている原作を山田鐘人先生、作画をアベツカサ先生が担当するファンタジー作品です。

 本作の主人公は、勇者ヒンメル(CV:岡本信彦)、僧侶ハイター(CV:東地宏樹)、戦士アイゼン(CV:上田燿司)と共に、10年に及ぶ冒険の末、魔王を打ち倒した魔法使いフリーレン(CV:種﨑敦美)です。彼女は千年以上生きる長命種のエルフであり、10年の時間はごく短いものでした。50年に一度降るという「半世紀(エーラ)流星」を見た4人は「50年後にまた流星を見る」約束を交わしてパーティを解散、フリーレンはひとり旅に出ます。

 50年後、すっかり年老いたヒンメルたちと再会したフリーレンは、短い冒険を経て再び流星群をながめました。しかしそれは、ヒンメルにとって最後の冒険となってしまいます。

 ヒンメルの葬儀に出席したフリーレンは、自分がヒンメルについて何も知らず、知ろうともしなかったことに気付き後悔の涙を流しました。そして、あまりにも人を知らないことに愕然としたフリーレンは、人を知るための旅に出ます。

 アニメーション制作を担当するのはこれまで数々の傑作を世に送り出したマッドハウスで、音楽は劇場版『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』や大河ドラマ『鎌倉殿の13人』などを手掛けたEvan Callさんです。オープニングテーマ「勇者」は、今年『推しの子』のオープニングテーマ「アイドル」で世界的な大ヒットを飛ばしたYOASOBIと、極めて力が入ったメンバーがそろっています。初回放送が「金曜ロードショー」で放送される異例の扱いからも、2023年秋アニメのなかで、最も注目される作品といっても過言ではないでしょう。

※種崎さんの「崎」は、「大」ではなく「立」が正しい表記

●経験済みなキミと、経験ゼロなオレが、お付き合いする話

TVアニメ『経験済みなキミと、経験ゼロなオレが、お付き合いする話。』ティザービジュアル (C)長岡マキ子・magako/KADOKAWA/キミゼロ製作委員会
TVアニメ『経験済みなキミと、経験ゼロなオレが、お付き合いする話。』ティザービジュアル (C)長岡マキ子・magako/KADOKAWA/キミゼロ製作委員会

『経験済みなキミと、経験ゼロなオレが、お付き合いする話』は、原作ライトノベルを長岡マキ子先生が担当しており、陰キャの男子と貞操観念皆無の陽キャ女子が、ひょんなことから付き合うことになり、じっくりと関係を育んでいく物語です。

「陰キャ」の高校2年生、加島龍斗(かしま りゅうと、CV:花江夏樹)は友人との罰ゲームの結果、「学年一の美少女」と評される同級生の白河月愛(しらかわ るな、CV:大西沙織)に告白せざるを得なくなりました。フラれることを覚悟して告白するも、白河は「いまフリーだから」とあっさり告白を受け入れ、ふたりは付き合うことになります。

 男性経験が豊富な白河は、これまで付き合った男性と同様に即日肉体関係を結ぼうと鹿島を自分の部屋に連れ込みますが、鹿島に男女関係はそういうものではないと諭され、心から鹿島のことを好きになるまで待つことになりました。

 デートを重ねて徐々に関係を深めていったふたりでしたが、ある日、クラスにかつて鹿島を振ってトラウマを植え付けた美少女、黒瀬海愛(くろせ まりあ、CV:古賀葵)が転入してきたことをきっかけに、ふたりを取り巻く環境に大きな変化が巻き起こります。

 アニメーション制作は『GAMERA -Rebirth-』や『宇崎ちゃんは遊びたい!』など幅広いジャンルを手掛けるENGIです。ふたりは、黒瀬との問題をどのように乗り越えて結末を迎えるのでしょうか。

【画像】50年後に再会! 「魔王討伐」を達成した勇者一行を見る(5枚)

画像ギャラリー

1 2