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アニメ『放課後さいころ倶楽部』監督・原作者、「ボードゲームの魅力伝える」に挑戦

10月2日から放送中のTVアニメ『放課後さいころ倶楽部』は、世界で遊ばれているさまざまなボードゲームを通じて、登場人物が心を通わせていく青春ストーリーで、注目を集めています。アニメ化を手掛けた今泉賢一監督と、原作者の中道裕大先生に話を聞きました。

新鮮だった「ボードゲーム」との出会い

ボードゲームで遊ぶシーンでは、女子高生たちの真剣な表情も描かれる。アニメ『放課後さいころ倶楽部』より
ボードゲームで遊ぶシーンでは、女子高生たちの真剣な表情も描かれる。アニメ『放課後さいころ倶楽部』より

 アニメ『放課後さいころ倶楽部』が2019年10月2日(水)から放映されています。原作は中道裕大先生による同名のマンガ作品。アナログボードゲームの世界に引き込まれた女子高生たちの青春ストーリーです。2013年から小学館「ゲッサン」で連載され、15巻まで刊行されている同作品のアニメ化について、今泉賢一監督と原作者の中道先生にお話を聞きました。

ーーアニメ化に際して、中道先生からの要望はあったのでしょうか。

中道裕大先生(以下敬称略) 一番にお願いしたのはキャラクターデザインです。自分のマンガが15巻まで出ていて、初期と現在とでは絵柄が違うので、最近の絵柄に近づけてほしいと思っていたのですが、アニメではストーリーの前半部分を描くのに、現在の絵柄だと自分の中で違和感が出てきます。

 そこで「自分のマンガに似せなくてもいいんじゃないか」と思い始め、キャラクターデザインの方に「一番かわいく描いてほしい」と要望を出しました。結果、すごくかわいい女の子たちになったのでよかったと思いました。

ーー今泉監督はアニメ化に際して気をつけたことはありますか。

今泉賢一監督(以下敬称略) ボードゲームを知らない人に毎回登場するゲームの内容をどれだけ伝えられるのか悩みました。シナリオづくりの段階から、本来見せたいお話とゲーム内容とのバランスに気をつけました。

ーーボードゲームの魅力と思い出について教えて下さい。

中道 ひと言で魅力を伝えるのは難しいですが、ドイツのボードゲームで感じたのは「これまで体験したことがない」ということです。ヨーロッパで作られたゲームで遊んでみると、「こんな遊び方があったんだ」とか、「これはやったことがないけど楽しい」といった出会いがあります。

 初めて遊んだのが「ごきぶりポーカー」で、思い出に残っているのは「すごろくや」(東京都杉並区高円寺にあるボードゲーム専門店。さまざまなボードゲームイベントを実施している:編集部注)さんで開催している「人狼ゲーム」です。どちらもウソをつくゲームなんですよ。日常生活でウソをつくのは後ろめたいですよね。でもゲームでは積極的にウソをつけるので、それが新鮮でした。

今泉 この作品でボードゲームを知りました。今回いろいろなボードゲームをひと通り遊びました。「ブロックス」はルールはシンプルなのに考えさせられて楽しめました。僕の性格にはあっていると思いました。「ごきぶりポーカー」は、僕はウソをつくのが全くダメなので苦手でしたね。

【画像】アニメ『放課後さいころ倶楽部』登場人物とボードゲームのシーン

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