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社会現象化『ビックリマン』渦中にあった少年は…? かつての熱狂的ブームを振り返る

フィーバーの終焉は「ヘッド」の飽和?

「クロスエンジェル」の姿が少年のハートを熱くした竹村よしひこ先生のマンガ『ビックリマン』第1巻(小学館てんとう虫コミックス)
「クロスエンジェル」の姿が少年のハートを熱くした竹村よしひこ先生のマンガ『ビックリマン』第1巻(小学館てんとう虫コミックス)

心が折れた『ビックリマンアイス』

『ビックリマン』の「悪魔VS天使シール」は第1弾、第2弾などシーズンがあり、だいたい1シーズン36枚、それとは別にヘッドが数種類で構成されていました。出現率は体感で「悪魔>お守り>天使>>>ヘッド」で、圧倒的にヘッドは出にくく、引けた時は嬉しかったものです。

 私は第6弾から集め始め、過去のシールは手に入らない状態で、悔しさもありましたがそれ以降を地道にコレクションしていきました。

 そのうち世間の『ビックリマン』熱が高くなっていき、アニメ化、ゲーム化で子供たちの心に薪をくべられ、青天井で高熱を上げていきます。そうしたなか発売された「ビックリマン」を冠するアイスやスナックは、そのおまけがなんと、手に入らないはずの過去シリーズのシールだったのです。

 待っていました大願成就と、ちょろい子供だった私はそのアイスを早速、買います。封を開けると、中にフィルムのパッケージに入ったおまけシールがありました。そのフィルムにはギザギザがついていて、それに沿って切れば中のシールが取り出せるのですが、興奮して考えなしに切ってしまった私は、フィルムと一緒にシールもちぎってしまいます。自分に慎重さがなかったことは棚に上げ、「開封自体がギャンブルならもう買わない」と、すっかり心を折ってしまいました。この出来事と、アイスはたくさん食べられないということもあって、私は過去のシール収集を諦めてしまいます。この時期くらいから自身の「ビックリマン」熱に陰りが見え始めました。

唐突に訪れた「もういいや感」で、「ビックリマン」フィーバー終焉

 過去シリーズの収集を諦めていたとき、「月刊コロコロコミック」で夢のような懸賞が行われました。それは過去の第5弾まで、ヘッドも含めた全シールを収めたファイルが当たるというもので、私はこれを晴れて手に入れました。突然、公式からのカンフル剤注入でコレクション欲が高まる……と思いきや、説明できない違和感を覚え始めます。

 そして自分のなかでの終焉は唐突に訪れました。第13弾あたりでヘッドの種類が増え、やがて体感的に当たりやすくもなりました。かつてはやっと当たったヘッドに感激し、嬉しさで混乱してそわそわしたり声が出たりしたものなのに、ヘッドがバシバシ当たるようになると感動が削がれていったのです。また上述のファイル獲得で一定の達成感を得てしまったため「もういいや感」が心を満たし、そして私は「ビックリマン」から卒業してしまいました。

 そのように、思いがけず自分のなかでブームが終わってしまったものの、それでも「ブラックゼウス」のホログラムの美しさ、「ヘラクライスト」の赤が当たらなかった悔しさ、勇ましい「ヘッドロココ」が当たった時の鳥肌、いずれも鮮明に憶えています。友だちとの交流にも大事なアイテム、それが私にとっての「ビックリマン」シールでした。

(南城与右衛門)

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