ファンが非公式の続編を制作? 伝説のRPG『MOTHER』の色褪せない魅力とは
『MOTHER』シリーズは、いまだに多くのファンの心に残る名作RPGです。しばらく続編は出ていませんが泣けるセリフや耳に残る音楽など、まさに伝説として語り継がれています。本記事ではそんな『MOTHER』シリーズの魅力について振り返ります。
当時としては珍しい世界観でファンを魅了!

ファミコンソフト『MOTHER』は1989年に発売されました。コピーライターの糸井重里氏がゲームデザインやシナリオを手がけ、当時の主流だった王道ファンタジーではない、どちらかというとSFチックな世界観が斬新でした。その初代の発売から30年以上が経過していますが、2006年に『MOTHER3』が発売されて以降、続編はリリースされていません。
そんな状況にもかかわらず、現在も続編を待ち望む人が多いわけですが、そもそも『MOTHER』シリーズにはどんな魅力があったのでしょうか。
『MOTHER』シリーズといえば、やはり生みの親である糸井重里氏の存在なくして語れません。とくに作中に登場するセリフには名言が多く、プレイヤーの心に残るものがたくさんあります。
それに本筋には関係ない、細かい街の人びとのセリフに至るまでユーモアにあふれていて、ゲームの世界に没頭させてくれる不思議な魅力がありました。
そして『MOTHER』シリーズは、プレイヤーの感動を誘うドラマチックな展開も印象的です。とくに初代は「エンディングが泣ける」という声が多く、クリア後は大作映画を観たときのような満足感を与えてくれました。
ちなみにテレビCMで使われた「エンディングまで泣くんじゃない」のキャッチフレーズも有名でしたね。
2作目の『MOTHER2 ギーグの逆襲』も物語終盤の泣けるセリフに対する印象が強く、3作目の『MOTHER3』に関しては「これほど泣けるラストバトルはない」といった声もあります。
また『MOTHER』シリーズの音楽に魅力を感じるファンもたくさんいます。初代と2作目のゲーム音楽には「ムーンライダーズ」の鈴木慶一氏も携わっており、感動を誘う数々の名曲を生み出しています。
ネット上には「『MOTHER』をきっかけにゲーム音楽が好きになった」というファンも多く、同作品の魅力を語るうえで「音楽」は外せない要素です。
『MOTHER』シリーズは、2006年に『MOTHER3』が発売されてから続編が出ていません。新作を待ちきれない海外のファンが非公式で『MOTHER4』として開発し、のちにオリジナル作品として再出発したPCゲーム『Oddity』が話題になるなど、いまだに続編を待ち望む声が多いのは間違いないでしょう。
糸井重里氏の『MOTHER』の新作に対する過去の発言を振り返ると、可能性を完全に否定したわけではありません。そこにファンはかすかな期待を抱きつつ、Switchでも遊べるようになった過去作で当時を懐かしむのはいかがでしょうか。
(LUIS FIELD)