【漫画】お腹で絶滅危惧種の魚を飼う男性 読後の静かな驚きに「命って尊い」「心にじんわり来る」
男性の脇腹にできた原因不明の柔らかいもの。病院勤めの友人からは、水が溜まっているかもしれないと言われます。医者に診てもらうと、なかには絶滅危惧の魚が住んでいて……。作者の永田礼路さんにお話を聞きました。
金魚鉢症候群は魚からの「最後の抵抗」なのだろうか?
脇腹に“できもの”があるに気付く男性。正体がわからないため、医者に診てもらうことにします。どうやらその“できもの”は、体液の溜まった袋のようなもの害はないようです。しかし、体液のなかにはとある生物が住み着いていて…。
永田礼路さん(@nagatarj)による創作マンガ『金魚鉢症候群』がTwitter(現:X)上で公開されました。いいね数は2万を超えており、読者からは「メッセージが伝わってきます」「発想がすごい」「毎日、食べる物があることに感謝ですね」などの声があがっています。
作者の永田礼路さんにお話を聞きました。
ーー永田礼路さんがマンガを描き始めたきっかけを教えて下さい。
経緯はいろいろあるのですが、過労で外科医を常勤で続けることに限界を感じてほかにやれることを探したためです。今Twitter(現:X)やpixiv上で、その頃の回顧録をマンガにしてアップしているのでもしよかったら読んでみてください…(笑)。
ーー今作『金魚鉢症候群』が生まれたきっかけや、理由を教えてください。
描いたのは何年か前なのですが、商業誌をお休みしてネットでマンガをアップしてみようと実験的に作ったマンガでした。生き物が好きなので生物を題材にしたマンガをよく描きます。描いて数年経ちますが水産資源保護の問題はなかなか進展が見られないですね…。
ーー今作を描くうえでこだわったポイントや、お気に入りのシーンなどはありますか?
それまでヘビーなSFを描いていたので、短いページでふわふわしたSFの雰囲気になるようにしました。 気に入っているところは最後の医者モドキとパスタ屋の会話です。
ーーたくさんの感想が寄せられていますが、特にうれしかった感想の声、印象に残った読者の声について、教えて下さい。
現実のうなぎの話などを思い出してもらったりしているのを見ると、ふわふわしたフィクションが現実に帰ってくるようで面白いなと思います。
ーー今後、Twitter(現:X)で発表される作品については、どのように活動していきたいとお考えでしょうか?
コミティアによく出ているので、イベントで出すマンガやちょっとした小話などをアップしたりしていると思います。最近は『螺旋じかけの海』という長く描いていたSFを完結させたので、その宣伝がてら回顧録を描いています。ほかで長いマンガを描く場合もお知らせにアップしたりもすると思いますので、よければのぞいてみてください。
(マグミクス編集部)