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ウルトラマンは何で「猫背」? 「中の人」の情熱が分かる納得の理由とは

ウルトラマンが怪獣と戦うときの姿勢って、「猫背」ですよね? どうして背筋を伸ばさずに戦うのでしょうか。実はそこには、納得の理由があったのです。

スーツアクターの古谷敏さんが語った「猫背」の理由とは?

「S.H.フィギュアーツ ウルトラマン [BEST SELECTION] 約150mm PVC&ABS製 塗装済み可動フィギュア」(BANDAI SPIRITS)
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 我らがヒーロー、ウルトラマンが腰に手を当て立つ姿は勇ましく、空を飛ぶ姿は美しいです。では、ウルトラマンが怪獣と相対している時の、ファイティングポーズはどうでしょうか。今、思い浮かべたウルトラマンは不思議と「猫背」ではないでしょうか。

 両手を前に出して、背中が丸まったウルトラマンのファイティングポーズはお世辞にも姿勢が良いとは言えません。一体、どうしてウルトラマンは猫背で戦っているのでしょうか。何か理由があるに違いありません。

 例えば地球の重力で最も安定するのがあの姿勢であるとか、あるいはもっと大人の事情として単にスーツがきつくて「中の人」があの姿勢を取らざるを得なかったとか、色々と考えられそうです。

 そして、実際のところはどうなのかと言えば、答えはやはり「中の人」にありました。ウルトラマンのスーツアクターであり、『ウルトラセブン』ではアマギ隊員役を演じられた俳優の古谷敏さんが、まさにウルトラマンが猫背の理由について、「集英社新書プラス」のやくみつる氏との対談で次のように語っています。

「若き日に観たジェームス・ディーンの『理由なき反抗』から、あのポーズを作り出したわけでね。初めてジェームス・ディーンが猫背でナイフを構えた姿を映画館で観た時は衝撃的でしたもの」

 そうです。あのファイティングポーズのモデルは『理由なき反抗』(1955年)での、ジェームス・ディーンだったのです。確かに劇中でナイフを構えて決闘に臨むジェームス・ディーンの背中はグッと丸まっており、ウルトラマンの猫背そっくりでした。

 確かに「中の人」には関連していましたが、それは「大人の事情」でも「設定」でもなく古谷敏さんの俳優としての憧憬、情熱によってまさしくファイティングポーズが生まれたのです。そして月日は流れ、庵野秀明監督による『新世紀エヴァンゲリオン』の初号機は、そのウルトラマンの猫背を意識した姿勢をとっています。

 つまり、現在も連綿と続く日本のアニメ、特撮カルチャーの源流に、24歳で亡くなったハリウッドの伝説的俳優の血が脈々と受け継がれている、そこにエンタメの「大河」を感じます。

(片野)

【画像】「姿勢は悪い」けど、確かにかっこいい!ウルトラマンのスーツアクター・古谷敏さんが憧れた「伝説的俳優」のアクションシーンを見る

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