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【ボトムズ】ロボットアニメ黄金の1983年 なぜラッシュになったのか?【ダンバイン】

人気作品が続々と誕生する中、倒産する玩具会社も……

『装甲騎兵ボトムズ』は1983年4月放送開始 (C)サンライズ
『装甲騎兵ボトムズ』は1983年4月放送開始 (C)サンライズ

 従来ならば小学生までにはオモチャから卒業していたものですが、1980年代はアニメブームによりアニメ雑誌が販売され、さらに前述のガンプラブームにより中高生といった層もターゲットとして残り、玩具会社としてはそこに向けての販売戦略といった部分があったのでしょう。

 そうしたことから従来の合金系オモチャは、単純な複数合体ロボから、シルエットをガラッと変える変形ロボに舵を切ったものが増えました。その中心にあったのが「バルキリー」を販売していたタカトクトイスで、『銀河疾風サスライガー』『超時空世紀オーガス』『特装機兵ドルバック』といった作品の商品を展開しています。

 この時期に独自の路線で動いていたのがタカラで、「デュアルモデル」というオモチャ商品を販売していたものの、主力商品はプラモデルというスタンスで『装甲騎兵ボトムズ』を展開していました。

 もちろんこの時期にもタカラは男児向けオモチャを販売しています。それが「ミクロチェンジ」シリーズや「カーロボット」といった、アニメではない、オリジナルの変形ロボのシリーズでした。これが数年後にはアニメになって、『トランスフォーマー』という黒船になるわけです。

 業界最大手だった玩具会社ポピーが、模型部門などを吸収してひとつのバンダイとなったのもこの1983年のことです。他の玩具会社がオモチャかプラモの一方に力を入れ、時には複数の会社が手を握る状況のなか、その両方ともに自社のみで商品展開をしていました。

 玩具業界自体が活性化していた時期でもあり、さまざまな会社がロボ玩具を展開した時期でもあります。『サイコアーマー ゴーバリアン』のポエム、『機甲創世記モスピーダ』の学研といったメーカーなどがそうです。それはまるでゴールドラッシュを思わせるものでした。

 この波に乗らなかったのはトミー(現在のタカラトミー)くらいでしょうか。もっとも、自社オリジナルブランドとして数年後にヒットする「ゾイド」をこの頃から展開していたので、ロボット系オモチャでもまったくカヤの外ではありませんでした。

 しかし、業界すべてが好調の波に乗れるというわけでもありません。この1983年には『聖戦士ダンバイン』のメインスポンサーだったクローバーが放送途中に倒産、翌1984年にはタカトクトイスも倒産しました。

 こういった業界再編もありましたが、ロボットアニメ自体はファンから多大な支持を得て、アニメ作品のなかでも一定の地位を得ます。その結果、「ロボットアニメ」というジャンルは何年もの間、人気コンテンツとして展開されていきました。

 何よりも、ロボットアニメといういちジャンルでくくられてこそいましたが、その内容は当時からバラエティ豊かで飽きることなく、ファンの期待に応える作品群を生んできたことも大きな要因でしょう。

 もっとも近年ではその数も減少し、かつて固定の放送枠を維持していたころに比べると見る影もありません。かつてはアニメの花形のようなポジションだったロボットアニメ、その復権はあるのでしょうか。

(加々美利治)

【画像】『オーガス』『バイファム』…1983年放送開始のロボットアニメ全11作をイッキ見(11枚)

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