助かったのに納得いかない? 「まさかの死に方」が物議を醸した人気キャラ
マンガでは物語の都合上、人気キャラでも死なせなくてはならない局面が出てきます。過去には、死に方で「納得いかない」「悲しすぎる」と物議を醸したキャラもいました。
続編でいきなり死んでた?
マンガやアニメでは、推していた好きなキャラが活躍してうれしくなったり、辛い目に遭って悲しくなったり、キャラとともに一喜一憂するのも楽しみ方のひとつです。
そんなファンにとって、推しキャラの死は、辛く耐え難いものになり得ます。そして、「死に方」が納得ができないファンの間で物議を醸したこともありました。今回は、「週刊少年ジャンプ」の、良くも悪くも話題になった「死亡」キャラを3人振り返ります。
まずは『ONE PIECE』のポートガス・D・エースです。ルフィの義兄であるエースは、弟想いの優しさや、「メラメラの実」での戦闘のカッコ良さ、白ひげを慕う忠義深さなどで、ファンから高い人気を博していました。
彼は「仲間殺し」の罪を犯した黒ひげことマーシャル・D・ティーチを追いかけていましたが、決闘に敗れ海軍に引き渡されて処刑が決まり、「頂上戦争」の引き金になってしまいます。
その後エースはルフィや白ひげ海賊団ら仲間たちの奮闘と犠牲によって、一度は海軍本部の処刑台から助け出されたものの、赤犬に白ひげを侮辱され、その情深さゆえに足を止めてしまいました。その結果、赤犬の攻撃からルフィを庇う形で死亡してしまいます。
エースの美点の熱い性格が、仇となった最期でした。助かるチャンスがあったのに、死んでしまったことから、当時から今までネット上では、「あれだけ苦労してやっと助けたのに……」「普通に救出失敗で死んだ方がモヤモヤしなかったと思う」との声も出ています。
作者の尾田栄一郎先生は、当初からエースを死なせるつもりで出していたことを語っており、ルフィの成長のためにも必須の出来事だったのですが、救出直後の悲しい死に納得できなかった方も多かったようです。
また、『NARUTO』の日向ネジも、死亡シーンが話題になりました。日向ヒナタは宗家、ネジは分家の出身で親戚関係にあたります。ネジは「日向家始まって以来の天才」と言われる、日向の「血継限界」の使い手です。最初は宗家の人間であるヒナタと確執があり、中忍試験の際はヒナタを殺す気で戦っていました。
初期は落ちこぼれを見下すなどやや近付きにくい性格でしたが、ナルトとの戦いを経て父の死の真相を知ってからは性格が軟化し、好きになったファンも多いようです。そして、彼は「忍界大戦編」でヒナタとナルトを庇って死んでしまいます。その死があまりにも突然のものであったため、当時ネット上で納得がいかない読者の声も多くありました。
「ネジの退場って本当に必要だったの?」「あっけなすぎる」との否定的な意見が出ていましたが、2014年12月に放送された『漫道コバヤシ』にて作者の岸本斉史先生が彼の死の理由を明かしています。
当時、ナルトとヒナタが結ばれる構想があった岸本先生は、そのきっかけを作るためにネジの死亡を決めたそうです。2023年の全世界キャラクター人気投票「NARUTOP99」で18位に入るほどの人気キャラであったのも、不満を持つ人が多かった理由でしょう。
その他、ジャンプ本誌を離れた後のパラレルワールドの作品で死亡したのが、『シティーハンター』の冴羽リョウのパートナー、槇村香です。ボーイッシュな外見で男勝りな言動も多いものの、女性らしい優しさも兼ね備えています。香に対しては奥手なリョウにヤキモキしながら、楽しんでいた読者も多かったのではないでしょうか。
そんな香は、『エンジェル・ハート』の開始時に、すでに事故死しているという衝撃の展開を迎えました。車に轢かれそうになった幼児を助け、その後は同作の主人公となる香瑩(シャンイン)にその心臓が移植されることとなったのです。
『エンジェル・ハート』は『シティーハンター』のパラレルワールドの話ですが、今も「前作のヒロインをわざわざ殺さなくてもよかったのに」「面白いのに、この設定の時点で乗れない人も多かったんじゃないか」と、読者からは悲しみの声が上がっています。
※冴羽リョウの「リョウ」は、正しくは「けものへん+うかんむりなしの寮」。
※記事の一部を修正しました。(2024年3月18日 12:36)
(マグミクス編集部)