トラウマで眠れない? エグい展開や残虐描写で記憶にこびりつくアニメ3選
アニメ作品のなかには、ダークな展開の物語も多く存在し、そのグロ描写やトラウマシーンが頭から離れなくなることもあるでしょう。今回はそんな鬱展開が印象的で、「この主人公たちは報われるのだろうか…」と、心配になる3作品を紹介します。
思わず夢に出てきそうな「拷問」
数多くのアニメ作品のなかには、衝撃的展開や残虐描写で視聴者にトラウマを植え付けたものも多々あります。今回は、そんな「鬱要素」が印象的な3作品を振り返ります。
●『魔法少女まどか☆マギカ』
2011年に放送がスタートした『魔法少女まどか☆マギカ』は、魔法少女アニメのなかでも異色のダークファンタジーです。
主人公・鹿目まどかはある日、夢のなかで強大な敵と立ち向かいながら「魔法の使者」キュゥべえから、魔法少女になるよう提案されます。そして、キュゥべえや魔法少女の存在は現実で、何でもひとつ願いを叶えられる代わりに、彼女は恐ろしい魔女と戦わなければならないという運命を背負わされました。そして、まどかと彼女の友人たちが魔法少女として運命に向き合っていく物語が描かれます。
『まどマギ』はキャラクターのビジュアルのかわいらしさからは想像できないトラウマシーンも多く、第3話からその本領を発揮していきます。同話では魔法少女の先輩であったマミが、お菓子の魔女に頭を食われて死亡し、大きな話題となりました。
また、キュゥべえがまどかたちに隠していた「魔法少女はいずれ魔女になる」という真実が明かされ、今まで戦ってきた魔女の正体が自分たちの未来の姿だと知る魔法少女たちの過酷な運命も絶望感を煽られます。真実を知った上での魔法少女達の葛藤や苦悩、選ぶ選択は多くの人を惹きつけました。高い人気で劇場版も定期的に作られ続け、2024年の冬には最新作『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ〈ワルプルギスの廻天〉』の公開も控えています。
●『東京喰種 トーキョーグール』
『東京喰種 トーキョーグール』は石田スイ先生のマンガが原作のアニメです。
人を喰らう喰種(グール)が潜んでいる東京に住む主人公・金木研(以下、カネキ)は、読書好きの普通の青年でしたが、事故で自分を食べようとした喰種の内臓を移植され、突然、「半喰種」として人生を歩むことになってしまいます。人間と喰種両方の立場を持つことになったカネキの、心の葛藤と激しい戦いを描いた物語です。
原作も強烈ですが、TVアニメでは放送コードギリギリと思える描写も多くありました。
特に有名なのは、喰種の組織「アオギリの樹」のなかでも残忍な性格とされているヤモリが、拉致されたカネキを拷問するシーンです。半喰種になり再生する身体を手に入れてしまったカネキは、足の指を何度も切られたり、耳にムカデを入れられたりと、直接の描写は避けているものの、見ているだけで胸がキリキリするような仕打ちを受けてしまいます。
非道のかぎりを尽くした拷問を食らったカネキは、白髪に変わってしまうほど肉体的にも精神的にもダメージを負いました。拷問中にヤモリが言った「1000から7ずつ引いて、口に出して言う」という、正気を保たせるための行為も恐ろしかったのですが、後に立場が逆転して今度はヤモリを拷問する際にカネキが放った「1000引く7は?」のセリフも怖いと有名です。
●『がっこうぐらし!』
『がっこうぐらし!』(原作・海法紀光 作画・千葉サドル)は、ほのぼのとした学園生活にホラー要素が絶妙に組み合わさったマンガです。2012年から2020年まで、芳文社の「まんがタイムきららフォワード」で連載され、2015年にはTVアニメ化されています。
同作は最初、4人の女子高生、ゆき、くるみ、りーさん、みーくんたちが、学園で自給自足の生活をするというほのぼのした日々を描いているように見えます。しかし実際には、パンデミックによって人類がほぼ「ゾンビ化」してしまった世界のなかで、絶えず死と隣り合わせの緊張感に包まれた生活を強いられていた壮絶な物語だったのです。
第1話中盤までの明るい雰囲気から一転、終盤に入るやいなや、舞台は突如血まみれに割れた窓ガラスなどによって荒れ果てた教室に様変わりし、恐ろしいゾンビたちが現れます。
180度の方向転換となった急な鬱展開は、ネット上で「これはやられたと思った」「ホラーすぎて当時呼吸困難になった」「驚かされる上に鬱だわ」と、今も語り草です。同作は、かわいらしいメインキャラたちと、ゾンビの世界のギャップにのめり込んでしまうファンも多くおり、1話の衝撃だけでない名作として支持されています。
(LUIS FIELD)