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「家族の絆に役立てたら…」熊本食材の90秒アニメに詰まった思いとストーリー

2016年熊本地震の1ヶ月後に公開されたWebアニメ『にこやか食堂』の続編が公開されました。今回は熊本の食のイベントに出店した「にこやか食堂」が舞台。熊本の「食」が家族の絆をつなぐというストーリー性のある内容と復興への思い、そして美味しい熊本の食材の描写が話題となっています。

子供たちが「寂しい時間」を乗り越えていく時代に

「にこやかのにはお肉の ”に” ♪」の歌に合わせてストーリーが展開。Webアニメ『にこやか食堂第2弾・はなちゃんのおでかけ』(JA熊本経済連)より
「にこやかのにはお肉の ”に” ♪」の歌に合わせてストーリーが展開。Webアニメ『にこやか食堂第2弾・はなちゃんのおでかけ』(JA熊本経済連)より

 2016年の熊本地震の直後にJA熊本経済連が公開したWebアニメ『にこやか食堂』に続く第2弾のアニメが、2019年11月11日(月)から公開されています。休日に家族で動物園に行く予定だったはなちゃんですが、急にお母さんが仕事になり、動物園へのお出かけは中止に。しょんぼりしたまま、お父さんと家の近くを散歩していると偶然「にこちゃん」に出会って……。

 公開された90秒のアニメ『にこやか食堂第2弾・はなちゃんのおでかけ』は、好評を集めた第1弾の設定と「親と子どもが一緒に見て楽しめるCMを」という思いを受け継ぎながら、熊本の「食」が家族の絆をつなぐという、ストーリー性のある内容となっています。

 その理由について、JA熊本経済連・企画広報課の担当者は次のように話します。

「単に豊かな食卓を描き続けるだけで見る人の心が動くだろうか? と考えた時に、プラスすべきはストーリー性ではないかと考えました。共働きのご家庭が6割を超え、働くお母さんが多い現代。子供たちは、ちょっとだけ寂しい思いをすることがあるかもしれない。でもそれを乗り越えるのがこれからの時代なのではないかと思いました。そこに、熊本の農畜産物が少しでも役に立てたら、と考えました」

 前作『にこやか食堂』の公開は2016年5月17日、熊本地震から1か月後のこと。アニメの制作途中で震災が発生し、公開の延期も検討しましたが、「くまもとのおいしいもので、みんなをにこやかに」との思いから、当初の予定通りに公開したといいます。

 第2弾のプロジェクトはそれから3年後の2019年春にスタートしました。「最初の企画段階では架空の街でのストーリーでしたが、被災した熊本城の修復が進み、10月に特別公開が始まるということになり、熊本市中心部でのイベントという設定に変えて、熊本城のカットから始まるようにお願いしました。熊本地震があったことが『にこやか食堂』の第2弾に大きな影響を与えていることは間違いありません」と、前出の担当者は話します。

【画像】歌に合わせて展開する、アニメ『にこやか食堂』の場面カット(17枚)

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