発売20周年の『ときめきメモリアル2』 失恋も味わった、ライバルキャラとの思い出
90年代にPCエンジン用ソフトとして登場し、恋愛シミュレーションゲームの大人気シリーズとなった『ときめきメモリアル』。その第2作『ときめきメモリアル2』は、現在(2019年)からちょうど20年前の1999年11月に発売されました。同作では、登場する2人の男性キャラも「恋のライバル」となる要素が加わり、プレイヤーに強い印象を残していました。
初代『ときメモ』の男性キャラは主人公をサポートをしてくれたが…

2019年も残すところ後1か月と少し。だんだんと日中の気温も下がり季節は晩秋を迎えつつありますが、毎年この時期になると『ときめきメモリアル2』のことを思い出します。
『ときめきメモリアル2』(以下『ときメモ2』)は、1999年11月25日にコナミ(現コナミデジタルエンタテインメント)より発売された恋愛シミュレーションゲーム。プレイステーション用ソフトとして誕生した本作ですが、数々の新規要素を収録した結果、ディスク5枚組の長編となりました。
初代『ときめきメモリアル』の続編で、主人公(プレイヤー)を育成して意中の女の子を落とす……という基本システムはそのままに、ボリュームアップが図られたタイトルだったと記憶しています。ちなみに、今年2019年は発売20周年というメモリアルイヤーでもあります。
そんな『ときメモ2』には主人公の幼馴染「陽ノ下光」をはじめ、前作に劣らぬ個性的なヒロインが多数登場。プレイヤーは3年間の高校生活を通して彼女たちと仲良くなっていくわけですが、本稿ではあえてヒロインには触れません。その代わり、筆者が本作を語る上で忘れられない2人の男性キャラについてお話させていただきます。
恋愛シミュレーション作品における男性キャラのポジションは色々と考えられますが、本シリーズの男性キャラに共通するのは、”プレイヤーの友人”。同じ高校に入学した同級生として、ある時は女の子の電話番号や好みを教えてくれる”情報屋”としてプレイヤーと出会います。前作の『ときメモ』では、お調子者だけど優しさを忘れない「早乙女好雄」(以下「好雄」)がプレイヤーの”良き友人”として登場しました。
では『ときメモ2』の場合はどうなのでしょうか。本作には「坂城匠」(以下「匠」)と「穂刈純一郎」(以下「純」)という、相反した性格のふたりが同じ高校に入学してきます。彼らは単なる友人でも情報屋でもなく、時にはプレイヤーと真正面から対峙する”ライバル”として描かれていました。