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ガンダムなの?ガンダムじゃないの? ファンの意見も分かれる、微妙な設定のMSたち

ガンダムと名の付くMSは数多くいます。もちろん、それだけでなくガンダムの名前を冠さないのにどう考えてもガンダムというMSも中にはいました。ガンダムと名乗らないMS。そこには複雑な事情がありました。

見た目ではガンダムに見えないMSたち

中身は限りなくガンダムといえるブルーディスティニー1号機を立体化した、「HGUC 1/144 RX-79BD-1 ブルーディスティニー1号機 (機動戦士ガンダム)」(BANDAI SPIRITS)
中身は限りなくガンダムといえるブルーディスティニー1号機を立体化した、「HGUC 1/144 RX-79BD-1 ブルーディスティニー1号機 (機動戦士ガンダム)」(BANDAI SPIRITS)

「ガンダムシリーズ」ではタイトルにもあるガンダムタイプのMS(モビルスーツ)が主役機として活躍しています。もちろん、この他にもガンダムは多く登場するのですが、そのなかにはガンダムかどうか判断に悩むMSもありました。

 宇宙世紀の時間軸で考えると、ガンダムタイプか判断に困るMSは「一年戦争」時点ですでに登場しています。「RX-79BD-1 ブルーディスティニー1号機」。「RX-79[G] 陸戦型ガンダム」をベースに開発した機体です。

 何が問題かというと、このMSはもともと「RGM-79[G] 陸戦型ジム」をベースに開発を進めていたのですが、予定されたスペックに機体性能が届かず、やむを得ず陸戦型ガンダムを代わりにベースとして使用しました。この際、すでにEXAMシステムを組み込んだジムの頭をそのまま流用したため、ジム頭になったという経緯があります。

 つまり見た目はジム、性能はガンダムという、予期せず異質なMSになりました。ベース機や性能から見れば十分にガンダムと言えるのですが、頭の「ジム顔」で判断に困る機体です。名前にガンダムと付いていればまだわかりやすかったのかもしれません。

 続いては「AGX-04 ガーベラ・テトラ」。『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』に登場したMSです。

 その外見は全くガンダムタイプに見えませんが、それは本機が外装を偽装したからでした。本来は「RX-78GP04G ガンダム試作4号機(ガーベラ)」となる予定でしたが、裏取引によりシーマ・ガラハウの手に渡ることになります。そのため、ジオン系のMSに見えるよう、外部装甲を偽装しました。

 これによって見た目はジオン系MSとなりましたが、性能は紛れもなくガンダムそのもの。この逸話をベースとして、SDガンダムシリーズでは「2つの顔を持つ謎のガンダム」という立ち位置で登場することもありました。

 ガンダムに見えないけれど、ガンダムと呼ばれる予定があったのが「RMS-099/MSA-009 リック・ディアス」です。本来ならば「γ(ガンマ)ガンダム」と名付けられるところ、クワトロ・バジーナと名乗っていたシャア・アズナブルにより、喜望峰の発見者バーソロミュー・ディアスの名前をもじってリック・ディアスとなりました。

 リック・ディアスはドム系列のデザインを引き継いでいますが、一応はガンダムタイプの技術もフィードバックされ、装甲にはガンダリウムγを使用しているので、ガンダムと言っても偽りのないMSです。しかし、やはり見た目が重要なのか、シャアは「先代のガンダムに申し訳ない」というセリフを残していました。

【画像】議論白熱? 「ガンダム」を名乗るには微妙なMSたち(6枚)

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