「グロさがまんま」「3次元だとアウトでは」 原作ファンも衝撃の「R指定」実写版
人気マンガの実写化映画は多々あり、劇場で幅広い層に見てもらうために原作の過激な要素がマイルドになるケースもあれば、暴力描写や性描写を衝撃シーンをしっかり再現して、話題になった例もありました。
まさかのディズニーが手掛けた?
マンガの実写化映画は毎年多数公開されており、これまでさまざまなマンガが3次元かされてきました。なかには「実写化不可能」と言われるような、過激な作品を原作にしたケースも少なくありません。今回は衝撃的な内容の原作を忠実に再現し、R指定で公開された4作品を紹介します。
『うみべの女の子』は、『ソラニン』『おやすみプンプン』などで知られる浅野いにおさんの同名作を実写化した映画です。中学2年生の小梅(演:石川瑠華さん)は憧れの先輩に振られたショックから、以前から自分に好意を寄せている同級生の磯辺(演:青木柚さん)と身体の関係をもってしまいます。その後友達には戻れず、恋人同士でもない曖昧な関係を続けるうちにある事件が起き……という物語の同作は、R15指定で公開されました。
R指定になった要因は、何といっても「中学生同士」という設定の生々しい性行為が描かれているという点です。原作ファンからは「こんなに過激なシーンが多い作品を実写化できるのか?」「ぼかしたら逃げたような印象になるし、がっつり再現されたらそれはそれで気まずい」などの声もありましたが、実際に公開されてみると「原作通りでビックリした」「主演ふたりの体当たり演技も、各場面の再現度もすごい」と評判を呼びました。
『宮本から君へ』はかつて「日本で一番嫌われたマンガ」とも言われた、新井英樹先生の同名作品が原作です。池松壮亮さん主演での2018年のドラマ化を経て、翌2019年にR15指定で原作終盤の物語が映画化されました。
2023年に『サンクチュアリ -聖域-』で一躍有名になった、一ノ瀬ワタルさんが33キロ増量して演じたラガーマン・真淵拓馬による性暴力シーンも大きな注目を集めた同作には、「トラウマになりそうだった」「あのシーンは目を背けてしまった」との声も多くあがっています。
他にも血まみれの喧嘩シーンなど衝撃的な場面が多いため、かなり見る人を選ぶ作品かもしれません。しかし、主人公・宮本浩役の池松さんやヒロイン靖子を演じた蒼井優さんら俳優陣の熱演、きれいごとでは済まない生々しくかつ感動的なストーリーが高い評価を受けました。
暴力描写という点で特に突き抜けていたのは、押切蓮介先生による「メンチサイド(精神崩壊)ホラー」と銘打ったホラーマンガの実写版映画『ミスミソウ』です。2018年公開の作品で、のちに数々の作品に出演して人気となる山田杏奈さんの映画初主演作でした。
雪深い田舎の中学に引っ越し、同級生たちからの壮絶ないじめがエスカレートして家族を焼き殺されてしまった主人公・野咲春花が、復讐の鬼と化し、いじめっ子たちを次々殺していくという衝撃的な内容で、実写版は「雪と血」のコントラストなど独特な映像美も評価されました。
「目を背けたいけどついつい見ちゃう面白さ」「目を刺される場面とか、先生が除雪車に巻き込まれるシーンとかブラックユーモアもある」「原作とは違うラストも美しくて切ない」と、トラウマ級の内容ながらしっかりエンタメとしての面白さがある作品として評判を呼んでいます。
最後は二宮正明先生によるホラーマンガを、まさかのディズニープラスが実写ドラマ化した『ガンニバル』です。配信限定でR15指定となっており、映画とはまた違うドラマの尺でじっくり原作を再現して話題を呼び、第2期の制作も決定しています。
柳楽優弥さん演じる警察官の阿川大悟が家族とともに赴任してきたのは、「人を食う習慣がまだ残っているらしい」という衝撃の噂が流れる供花村でした。そこで次々と起こる不可解な出来事や、村人たちの態度の不気味さによって、大悟は次第に狂気に蝕まれていきます。
日本の閉鎖的な田舎のいやな雰囲気がじわじわ漂うホラーと、食人描写含むグロテスクな要素が強い作品で、さらに子供たちを食べるために幽閉するなどギリギリの描写が特に話題を呼びました。「子役がトラウマ抱えちゃうんじゃないか」「子役が演技じゃなく本当に泣いているようにしか見えなかった」といった感想もあがるほど、衝撃度は高かったようです。
2期では供花村のなかでも特別な存在の「後藤家」と、そのなかでも異形の姿をした「あの人」の謎が分かる過去編や、衝撃のクライマックスまでが描かれるようで、今から待ちきれないという声が続出しています。
(マグミクス編集部)