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【ザクとは違うのだよ】「ガンダム」シリーズのカッコいい中年男性とその生き様!

「家庭環境に恵まれない主人公を導く中年男性キャラクター」というのは、実にカッコいいものです。「ガンダム」シリーズからそうした「カッコいいオッサン」たちをピックアップして見ていきます。

カッコいいとはこういうことだ!

ランバ・ラルと愛機「グフ」。角川コミックス・エース『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』第5巻 書影
ランバ・ラルと愛機「グフ」。角川コミックス・エース『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』第5巻 書影

「ガンダム」シリーズには魅力的な「中年男性キャラ」が多数、登場します。シリーズ全体的な傾向として、家庭環境に恵まれない少年の主人公が多い傾向にあるようで、特にそうした主人公たちに対し、いわゆる父親的な役割や、男性の先達としての規範的な役割を担い、そしてその成長を促す役どころ、といえるでしょう。

 そうしたキャラクターでまず思い浮かぶのは、『機動戦士ガンダム』のランバ・ラルではないでしょうか。彼はジオン公国軍の大尉で、主人公のアムロ・レイとは敵対関係にあるキャラクターとして登場します。

 アムロにとっては、それまで厳しく接してくる大人ばかりだった中で、初めて好意的な言葉を投げかけてくれる「大人の男性」でした。また、パイロットとして初めて勝ちたいと思わせてくれる相手でもありました。

 そのランバ・ラルは、ホワイトベースとの戦いの中で壮絶な最期を迎えます。乗機となるモビルスーツもなくなり、白兵戦を仕掛けたランバ・ラルだったものの、追い詰められ、それでも一矢報いようと自爆攻撃を敢行したのでした。ガンダムの手を差し伸べる先で散華していくその様に、それまでなし崩し的に軍務に従事してきたアムロは、本物の軍人の覚悟やあり方のようなものを考えさせられることになります。

『機動武闘伝Gガンダム』のマスターアジアも人気な中年男性キャラです。主人公のドモンとは師弟関係にあったものの、袂をわかち、人類の抹殺を目論むようになります。死闘の果てに自らの過ちに気づき、愛弟子であるドモンの腕の中で安らかに息絶える最期は、ネット上で「ふたりの師弟愛が泣ける」「最高の神回」といった声があがっていました。

『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』に登場したノリス・パッカードは、ジオン公国軍でもベテランの腕利きパイロットで、モビルスーツ「ザクII」「グフ・カスタム」を駆るエースです。サハリン家に忠誠を誓っており、その令嬢であるアイナに対しては父親同然の深い愛情で接していました。

 最後の戦いでは、そのアイナの想い人である主人公シローの乗る「ガンダムEz8」と対峙します。それまで圧倒していたものの、相手がそうと知るや動揺し、その隙をつかれて反撃されてしまいました。最期はEz8の懐に飛び込み、自らの命と引き換えに、任務であった全量産型ガンタンクの撃破に成功しました。シローからすると「勝負に勝って試合に負けた」結果となり、ノリスの乗っていた「グフ・カスタム」の残骸に敬礼するところは、屈指の名シーンといえるでしょう。

 このほか、『機動戦士ガンダムUC』のダグザ・マックールやスベロア・ジンネマンも、主人公のバナージに父親のように接し、人の心の大切さを説く魅力的な「中年キャラ」として描かれています。

「ガンダム」シリーズの中年キャラには、大人になってから魅力に気づく人も多いようで、ネット上では「敵でありながら父親な感じがカッコイイ」「戦争じゃなかったら戦う必要が無い人たちなのが泣ける」といった声が上がっていました。

(マグミクス編集部)

【画像】乗機もシブめ! 「ガンダム」シリーズのカッコよすぎるオッサンたちの搭乗機(5枚)

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