「天国から地獄」 プレイヤーを絶望させた『ドラクエ』の残酷なメッセージ3選
1986年5月27日に発売された『ドラゴンクエスト』から始まった「ドラクエ」シリーズは、国民的ロールプレイングゲームとして長年愛されています。長く続くシリーズのため、各世代のプレイヤーによって思い出もさまざまでしょう。今回は、「ドラクエ」シリーズで表示される、「絶望するメッセージ」を3つ紹介します。
プレイヤーを絶望に陥れる哀しいメッセージ

1986年5月27日にエニックス(現:スクウェア・エニックス)から発売された国民的ロールプレイングゲーム『ドラゴンクエスト(以下、ドラクエ)』は、現在に至るまで続編がリリースされ続けています。40代半ばを過ぎた筆者も、小学生のころにファミコン版の『ドラクエ』を何度も楽しませてもらいました。
ただ、思い出は良いものばかりではなく、突如として表示されたメッセージに呆然としたこともあります。今回は、ファミコン版の「ドラクエ」シリーズで見られる「絶望するメッセージ」を3つ紹介します。
最初に紹介するメッセージは、初代『ドラクエ』と『ドラゴンクエストII 悪霊の神々』(以下、ドラクエ2)で見られた「じゅもんが ちがいます」です。この2作では、ゲームを中断する際に表示される「ふっかつのじゅもん」という名のパスワードを、ゲーム再開時に入力し続きからプレイできる方式が採用されています。
表示された「ふっかつのじゅもん」を、必死にノートや裏紙に書き写していたことを思い出します。
ふっかつのじゅもんの文字数は『ドラクエ』で20文字でしたが、『ドラクエ2』になると最大52文字となり、書き写すのも一苦労です。ゲーム再開時にパスワードのミスがあると、「じゅもんが ちがいます」と表示されて絶望を味わうこともありました。焦りによる書き間違いもあり、「め」と「ぬ」や、「わ」と「ね」など見間違えやすい文字を入れ替えるなど悪あがきをしますが、うまくいかずに泣く泣く以前の「ふっかつのじゅもん」を入力して、プレイをやり直した人は多いはずです。
さらにやる気を奪ったのは、『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』(以下、ドラクエ3)で表示されることのあった「おきのどくですが ぼうけんのしょ○は きえてしまいました」というメッセージです。前述の「ふっかつのじゅもん」から進化した『ドラクエ3』は「ぼうけんのしょ」にこれまでのプレイデータを保存して、再開時に読み取って続きをプレイする方式でした。
ただ、何かしらの影響で保存していたぼうけんのしょが消えてしまうと、ゲーム再開時にこのメッセージが表示されます。筆者は突然の停電で電源が落ちてから再開した後、このメッセージが表示されたという経験をしました。
ぼうけんのしょが消えてしまえば、当然これまで積み重ねてきたプレイを最初からやり直す必要があるため、トラウマになったプレイヤーも少なくないでしょう。当時を振り返り、SNSなどで「ぼうけんのしょが消えた時のBGMがトラウマ」「絶望でしかなくて、しばらく立ち直れなかった」といった体験談もよくあがっています。
プレイをやり直すほどの絶望ではありませんが、戦闘中に表示される「はぐれメタルはにげだした」というメッセージも、嫌な言葉です。はぐれメタルといえば『ドラクエ2』から登場したモンスターで、高い守備力と素早さが特徴でした。はぐれメタルは『ドラクエ3』以降は倒した時に得られる経験値が格段に多くなり、効率よくレベルを上げたい人には最適なモンスターでした。ただ逃げやすいという特徴もあり、あと少しで倒せるタイミングで逃げ出すため、幾度となくプレイヤーを落胆させています。
時には、先制攻撃してきたはぐれメタルがすぐに逃げ出すこともあり、イラッとする人も多かったようで、当時を振り返ったプレイヤーからは「マジで何しにきたんやこいつって思ってた」「ようやく遭遇したかと思ったら、すぐ逃げるから本気で腹立った」などのコメントが出ていました。
(LUIS FIELD)