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野球アニメの原作は柔道マンガ…? 大胆すぎる展開や結末に賛否両論の作品3選

人気作品になればなるほど、感想や意見はさまざまに分かれるものです。人気がゆえに賛否両論となってしまった「展開」「方向転換」「結末」が見られる3作品をピックアップします。

ファンが多いからこそ意見も割れる!

『東京卍リベンジャーズ』第31巻 書影
『東京卍リベンジャーズ』第31巻 書影

 読者の数が多い作品ほどさまざまな感想があり、評価が分かれてしまうもの、といえるでしょう。特に予想外の展開や結末を迎えたときには称賛、熱狂、落胆、拒否反応など、多様な声が飛び交います。

※以下、物語の核心にふれる記述があります。

 大きな反響が巻き起こったのが、マンガ『HUNTER×HUNTER』(冨樫義博/集英社「週刊少年ジャンプ」連載中)の「キメラ=アント編」で繰り広げられる、「ネテロ」と蟻の王「メルエム」の戦いです。ネテロの心臓停止後に発動した超小型爆弾「貧者の薔薇」によって、メルエムの体が蝕まれ命を落とすという両者相打ちの形で幕を閉じました。

 この展開に対してネット上では「最初から貧者の薔薇でよかったじゃん」「念能力バトルに兵器を持ち出すのは邪道」という否定的な意見が挙がる一方で、「殴り合いで決着がつくのは他編で十分見たからこれで良かったと思う」「容赦なく投下するところに人間の凶悪さ、狡猾さを感じられる」といった肯定的にとらえる意見も多く観られます。

 作品のストーリーが大きく方向転換したことで賛否を呼んだのがマンガ『ドカベン』(水島新司/秋田書店少年チャンピオン・コミックス)です。野球マンガ/アニメの代名詞のような本作ではありますが、連載開始当初は柔道マンガでした。その当時、水島新司先生が他誌で野球マンガを連載していたので、野球かぶりを避けるために柔道マンガとしてスタートしたといわれています。

 これには「昔のマンガは方向転換が急すぎるよね」「野球モノが2作品になってしまうからとはいえ、柔道編は蛇足だった」「野球マンガとしての金字塔になったんだからいいでしょ」「柔道マンガから野球マンガに転換した功績は大きい」「柔道マンガでスタートしても普通に面白いところがすごい」と、様々な意見が見られます。

 SF要素あり、ファンタジー要素ありのミステリーとして人気を博したマンガ『東京卍リベンジャーズ』(和久井健/講談社少年マガジンコミックス)も物議を醸した作品です。主人公タケミチが自身の死をきっかけに手に入れたタイムリープ能力を使い、理想の未来を手に入れるために奮闘するストーリーは、5年半という長期間にわたり読者をハラハラドキドキさせました。

 その最終回は、「タケミチとヒナの結婚式」という。唐突ともいえる大団円です。この結末に読者からは「夢オチでしたみたいな終わり方じゃん」「かつての仲間達の熱い思いはどこに行ったの?」「読みだした当初のワクワク感を返してほしい」などといったように、納得できないという声が多く上がりました。

 重い過去を抱えた登場人物たちによる手に汗握るシーンが多々あっただけに、それらが無かったかのようなまとめ方に納得できないのかもしれません。また回収できていない伏線がいくつもある点から、「風呂敷を広げすぎたよね」との指摘もされています。

 その一方で「無難だけど悪い最終回じゃなかった」「どんな物語にせよ、みんなの推しが生きてる世界線がやっぱり最高」「最後誰ひとり不幸な人が出ず、皆が幸せになったのはいいと思う」というように、ハッピーエンドを受け入れる向きも多いようです。

(マグミクス編集部)

【画像】山田も岩鬼も柔道着姿…! 決して別作品ではない初期『ドカベン』(2枚)

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