「途方に暮れる」「意味不明…」なファミコンゲーム3選 クリアさせる気ないよね?
1000以上発売されたファミコンのゲームタイトルのなかには、2023年現在の観点からすると展開が理不尽すぎたり難易度が高すぎたりして到底クリアさせる気が感じられないものも見られます。そうしたゲームから3つをピックアップしました。
プレイヤーに不親切なゲームシステムにお手上げ状態!?

1983年に発売された「ファミリーコンピュータ(以下、ファミコン)」は、80年代に大きなブームを起こし、最終的に1000種類以上のソフトが発売されました。そのブームに乗じ、元々ゲームメーカーではない異業種からも企業が参入したり、ソフト開発に慣れていないメーカーもあったりしたためか、なかにはクリアさせたり楽しませたりする気があるのか疑わしいものも見られました。そうした理不尽ともいえそうなタイトルのなかから3つを見ていきます。
理不尽の代名詞! タイトー『たけしの挑戦状』
タイトーといえば『スペースインベーダー』などで知られる業界の老舗で、2023年現在はスクウェア・エニックス・ホールディングス傘下の企業です。そのタイトーから1986年に発売された『たけしの挑戦状』は、いわゆる「クソゲー」の代名詞として最も有名なタイトルといえるでしょう。その理不尽すぎるゲーム内容のせいで挫折したプレイヤーも少なくありません。
同作は主人公のサラリーマンを操作して謎解きをしていくアクションアドベンチャーゲームで、とにかくプレイヤーに親切ではないシステムです。たとえばゲーム開始直後、主人公が勤務する会社の社長に話しかけるとお金を受け取れ、そこからはノーヒントで街に繰り出さないといけません。次に何をするのかは、街中を駆け巡って自力で見つける必要があるのです。
さらに、ゲーム中にはさまざまな選択肢が提示され、展開もさまざまに分岐していくのですが、誤った選択をすると即ゲームオーバーになることも多々あるというシビアさです。マルチエンディングという概念はなく、クリアまでの細い細い道筋を見つけていくというゲームデザインであり、それもまた難易度を高くしている要因でしょう。
例えばクリア条件に求められることは「妻と離婚する」「パチンコで景品として『しゃみせん』を手に入れる」「宝の地図を入手する」などがあり、後に発売される攻略本がなければクリア不可能といっても過言ではありません(その攻略本も、1冊目だけでは到底クリアできるものではなかった、という逸話がありますが、それはまた別のお話)。
極めつけは、その「宝の地図を入手する」方法です。「しろいかみ」を入手した後の選択肢で、「にっこうにさらす」を選んだ後にリアルタイムで1時間放置するか、もしくは「みずにつける」を選び、5分後にIIコントローラーのマイクへ何かしら音声入力すると、宝の在り処が浮かんでくる、というものでした。こういった理不尽なポイントが多いことから、謎を解きクリアを目的とするゲームにしては難しすぎるもので、そもそもクリアさせる気があるのか疑わしい、といわざるをえないでしょう。