『ゴジラ-1.0』特大ヒット! 山崎貴監督渾身の一作は『シン・ゴジラ』を超えるのか?
話題の映画『ゴジラ-1.0』が大ヒットを記録しています。戦後間もない日本をゴジラが蹂躙する衝撃描写が描かれ、レビューサイトやSNSではド迫力の映像を絶賛する声が後を絶ちません。本作は社会現象を巻き起こした2016年の『シン・ゴジラ』以来の国内実写ゴジラ映画ですが、この勢いのまま「前作超え」を成し遂げることはできるのでしょうか。
2週目の成績がカギを握る?
2023年11月3日に山崎貴監督作の『ゴジラ-1.0』が公開され、初週の週末興収10億円超を稼ぎ出す大ヒットスタートを記録しました。国内実写ゴジラ映画としては、歴代最高の興収82.5億円をマークした『シン・ゴジラ』(2016年)以来の作品であり、『ゴジラ-1.0』がどこまで成績を伸ばすのか気になっている映画ファンも多いと思います。果たして、『シン・ゴジラ』を超えることはできるのでしょうか。
まず映画興行は、公開初週の興収・観客動員数が重要視されています。初週の客入りが悪ければすぐに上映回数が減らされ、気付けば1か月ほどで公開が終了していた……なんてことも少なくありません。その点『シン・ゴジラ』公開初週を上回る成績で週末興収ランキング1位を獲得し、2週目も首位を守った『ゴジラ-1.0』は、しばらく安定したスクリーン数・上映回数をキープするはずです。
とはいえ映画興収は公開週に対する2週目の「ドロップ率」が鍵になるため、『シン・ゴジラ』超えが確実となったというわけではありません。期待値の高い話題作は公開直後に人が集まるため、2週目以降は失速しやすいのが特徴です。
このドロップ率を最小限に抑え、息の長い興行を見せた好例が2022年公開の『トップガン マーヴェリック』や、『ONE PIECE FILM RED』です。全米公開時の『タイタニック』や『アバター』も同様で、それらの大ヒット作品はいずれも映画史に残る成績を収めました。
気になる『ゴジラ-1.0』2週目の週末興行収入は約5億6000万円(ドロップ率約50%)となっており、2週目以降もドロップ率が低かった『シン・ゴジラ』に比べて、スピードダウンがやや早い印象を受けます。
※ここから先は一部『ゴジラ-1.0』本編内の描写の話題に触れています。