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「もし素顔を見られたら…」『聖闘士星矢』女性聖闘士を縛る「残酷な掟」と「数奇な運命」

2023年4月に公開された実写版映画『聖闘士星矢 The Beginning』にも登場する女性聖闘士は、普段からマスクを被っており素顔を見せません。魅力的な男性キャラクターが多い『聖闘士星矢』のなかで、数少ない女性聖闘士である魔鈴とシャイナの素顔と、その数奇な運命について振り返ります。

「愛する」か「殺す」かの二択を迫られる女性聖闘士

「聖闘士星矢THE MOVIE Blu-ray BOX 1987~2004」(TOEI COMPANY,LTD.)
「聖闘士星矢THE MOVIE Blu-ray BOX 1987~2004」(TOEI COMPANY,LTD.)

『聖闘士星矢』は、「週刊少年ジャンプ」(集英社)での連載開始から1年も経たずにアニメ化もされた大ヒット作品です。

 その人気は海を越え、世界中のファンから熱く支持されています。そして2023年4月にはハリウッド映画『聖闘士星矢 The Beginning』が公開されるなど、現在も根強い人気を誇っています。

 アテナを守護する「聖闘士(セイント)」と呼ばれる戦士は、男性キャラがほとんどですが、女性聖闘士もわずかながら登場します。しかし、女性聖闘士は女であることを捨て、仮面を着けなくてはならないという厳しい掟が存在しました。

 さらに女性聖闘士が素顔を見られた場合、相手の口を封じるために殺すか、その相手を愛するかを選ばなくてはいけません。

 物語の序盤には、主人公・星矢ともかかわりが深い、ふたりの女性聖闘士が登場しました。今回は読者から人気を集めた、ふたりの女性聖闘士の数奇な運命を振り返ります。

※この記事は車田正美氏によるマンガ『聖闘士星矢』で描かれたエピソードにもとづいて記述しています。

 鷲星座(イーグル)の魔鈴は、師匠として星矢を聖闘士へと導いた女性聖闘士です。男性聖闘士に劣らない小宇宙の持ち主で、星矢が聖闘士になった後も幾度となくピンチを救っています。

 星矢には生き別れになった姉の星華がおり、魔鈴がその星華ではないかと思わせる描写が随所にありました。魔鈴の危機を助けにきた星矢に対し、白銀聖闘士のモーゼスが「姉の魔鈴と一緒にあの世へ行け」と口走った場面もあります。

 しかし、魔鈴と星矢の姉・星華が同一人物だという確証はないまま物語は進み、コミックスの最終巻でようやく星華が登場したことで、魔鈴と姉は別人だったことが判明しました。

 もうひとりの女性聖闘士は、蛇遣い星座(オピュクス)のシャイナです。シャイナの弟子・カシオスは、天馬星座(ペガサス)の聖衣を巡って星矢と争うことになります。

 弟子のカシオスが敗れると、シャイナは星矢を憎み、天馬星座の聖衣を奪おうとしました。しかしその際、星矢の「ペガサス流星拳」により、シャイナは仮面を飛ばされてしまいます。

 このとき素顔を見られたため、シャイナは掟に従って星矢を殺そうとしましたが、少しずつ彼に惹かれていくことに……。

 そして、星矢の絶体絶命のピンチを身体を張って守ったシャイナが、「迷惑だよね…」「あたしなんかがおまえを愛したりしたら…」「好きになってしまって…ごめん…ね」と涙ながらに告白するシーンに、多くのファンが感動したことでしょう。

【画像】仮面の下はとんでもない美少女! 女性聖闘士の「ビフォーアフター」に衝撃(6枚)

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