一線越えて放送中止? やりすぎ「パロディ」で騒動になったアニメ4選
ギャグアニメでは、他の作品を模倣する「パロディ」の手法がよく使われています。しかしこの手法は、ラインを見誤ると大問題になってしまうというリスクも……。なかには放送中止や配信中止に追い込まれた作品もあるようです。
欠番になった伝説の『おそ松さん』第1話

ギャグアニメのなかには、これでもかと他の作品の「パロディ」を盛り込んでくる作品も珍しくありません。『銀魂』や『ポプテピピック』などは、その筆頭といえるでしょう。
成功すればSNS上で話題になる作風ではありますが、そこには大きなリスクも潜んでいます。「やりすぎたパロディ」によって、放送や配信が中止になってしまうことがあるのです。
近年の代表例といえるのが、2015年に放送された『おそ松さん』の第1話「復活!おそ松くん」でしょう。そもそも原案となった赤塚不二夫先生の『おそ松くん』自体が攻めた表現の多い作品だったのですが、その遺伝子を継承したパロディのオンパレードが当時大きな注目を集めました。
作中では成長した松野家の6つ子たちが、『うたの☆プリンスさまっ♪』を彷彿とさせるアイドル衣装でライブを繰り広げ、さらには『花より男子』のF4をもじった「F6」を名乗り出すというフルスロットルぶりです。ほかにも『弱虫ペダル』や『ハイキュー!!』、『進撃の巨人』や『ラブライブ!』など、ありとあらゆる話題作のパロディが詰め込まれていました。
そんな衝撃のスタートダッシュによって人気シリーズへとのし上がっていった『おそ松さん』ですが、第1話は当然のように配信中止になっています。加えて当該エピソードは、Blu-rayおよびDVDの第1巻に収録されないことが発表されました。つまるところ事実上の永久欠番となり、いまだに各種配信サイトで視聴できません。
あくまで公式は「おそ松さん製作委員会の判断により」としか説明していませんが、ネット上では「盛大に怒られたんだろwww」「第1話のパロディは『銀魂』以上だったもんな(笑)」といった声も上がっていました。
また2019年に放送された『ぱすてるメモリーズ』も、パロディが原因でトラブルを引き起こしてしまったアニメのひとつです。同作は主人公が衰退したオタク文化を取り戻すべく異なる作品世界へ向かう物語となっており、『ローゼンメイデン』や『とっとこハム太郎』を始めとした名作のパロディが毎回盛り込まれていました。
なかでも物議を醸してしまったのが、『ご注文はうさぎですか?』を彷彿とさせる第1話「うさぎ小屋本舗へようこそ、です」と、第2話「ご注文は?と言われても……」です。第1話に関しては本編内容の一部変更で済みましたが、問題は第2話でした。同話に関しては今なおソフト収録されず、ネット配信すら行われていません。
作中には完全に『ご注文はうさぎですか?』を意識したであろう描写が数多く盛り込まれていたうえに、そっくりな背景描写まで飛び出し、放送時から「これ大丈夫か?」といった心配の声が上がっていました。第2話だけ欠番となっているところを見るに、まったく大丈夫ではなかったようです。