高橋留美子と押井守の不仲説はウソ? マンガ原作者自らが否定した「デマ騒動」集
『よつばと!』がアニメ化しない本当の理由とは

他方で「アニメ化」の話題に関してデマ騒動に巻き込まれたのが、「月刊コミック電撃大王」を代表する名作日常マンガ『よつばと!』です。『あずまんが大王』などで知られる漫画家・あずまきよひこ先生が2003年から連載している作品で、かねてより読者からはアニメ化を熱望する声があがっていました。
しかし今のところ、同作のアニメ化は実現していません。これに関して一部では、「『あずまんが大王』をアニメ化した際にスタッフと原作者が揉めたから」という憶測が飛び交っていたのです。
このウワサについて、あずま先生は2008年に自身の公式ブログ「あずまきよひこ.com」(現在は閉鎖済み)で、「えー。デマです」と一蹴しています。さらに当時のスタッフについても、「打ち上げでは最後まで一緒に呑んで『こんなに遅くまでいる原作者も珍しいですよ』って言われた」と良好な関係をアピールしていました。
また『よつばと!』がアニメ化していない理由については「とても難しい」と言及しており、とくにキャラクターの「日常の演技描写」が困難らしく、同作の世界観を忠実に再現できないという判断なのだそうです。
ほかにも2022年より続編が始まっている『金色のガッシュ!!』を巡っても、あらぬデマを流されていたことがありました。なんでも物語の最終章である「クリア・ノート編」を巡って、「本当はひとつ前の『ファウード編』で物語が完結する予定だった」などと「引き伸ばし説」がウワサされていたそうです。
これに原作者の雷句誠先生は2019年1月4日、自身の公式ブログ「雷句誠の今日このごろ。」にて「なぜこんな噂が流れたのかは知りません」と否定しています。「クリア編」については「ファウード編が終わったら、あと1年で全てを描ききって(王様を決めて)終わりたい」と自ら編集部に打診していたそうで、「余分な話など一切ありませんし、すべてのエピソード、キャラを愛しています」と断言していました。
デマやウワサ話が流出するのは今に始まったことではないものの、昨今はSNS文化が発達した影響も相まって、なぜ根拠のない話が出てくるのか真相が見えづらくなっているのが現状です。そんな時代を迎えているからこそ、改めて情報源の精査を心がける必要があるのかもしれません。
(ハララ書房)