クリぼっち、筋肉サンタ…一度見たら忘れられないアニメの「衝撃的なクリスマス回」
毎年この時期には、クリスマスにちなんだエピソードを放送するTVアニメが出てきます。しかし聖夜だからといってロマンチックなものばかりではなく、むしろ視聴者にトラウマを植え付けようとするような、衝撃的な内容が放送されることも少なくありません。
「クリぼっち」を慰めてくれる神アニメ
「アニメのクリスマス回」と聞くと、見ているだけで楽しい気持ちにさせてくれるような物語を期待してしまいますが、そのイメージを逆手に取った衝撃のクリスマス回が描かれることも珍しくありません。たとえばラストが鮮血のクリスマス回で終わるアニメ『School Days』や、サンタクロースの定義をまったく無視した『銀魂』の第200話「サンタクロースの赤は血の色」などが有名ではないでしょうか。このほかにも、いろいろな意味で衝撃的なクリスマス回が存在します。
●誰もが泣いた(?)『巨人の星』の切ないクリスマス回
衝撃のクリスマス回を語るうえで、やはりアニメ『巨人の星』の第92話「折り合わぬ契約」は外せないでしょう。ファンのあいだでは「伝説のクリぼっち回」として知られており、TMS公式YouTubeチャンネルにて同話が配信された際は「集まれクリぼっち! 伝説のクリスマス回」と、身も蓋もない一文が添えられていました。
一連のエピソードは、主人公の星飛雄馬とライバルであるアームストロング・オズマの因縁から始まります。オズマから「野球ロボット」呼ばわりされ、コンプレックスを刺激された飛雄馬は、オズマの言葉を否定するためにクリスマスパーティーを企画しました。しかし野球に人生を賭けているほかの仲間たちは、当然これを良く思わず、親友の伴宙太でさえ「何がクリスマスじゃあい!」と飛雄馬を見限ってしまうのです。
その結果、パーティーには仲間はおろか、家族すら誰ひとりとして来てくれず、飛雄馬の精神は非常に不安定な状態になります。しまいにはオズマが「ロボットはクリスマスはやらん」「野球以外なにもできない野球ロボットのため乾杯だ!」と話しかけてくる幻覚まで見てしまい、行き場のない感情をただただ料理や物にぶつけるしかありませんでした。
さすがは「伝説」になるだけのことはあり、今観ても衝撃的な内容と言わざるを得ません。同作は各動画配信サービスでも視聴できるので、12月25日に予定がない人は、飛雄馬とともに涙のクリスマスを過ごしてみてはいかがでしょうか。
●筋肉サンタは必見!『勇者エクスカイザー』のカオスなクリスマス回
1990年に放送されたアニメ『勇者エクスカイザー』のクリスマス回も、ある意味衝撃の連続でした。同作は少年とロボットの友情を描く「勇者」シリーズの第1弾にあたる作品で、全宇宙の宝物を独占しようと企む「宇宙海賊ガイスター」と、そんなガイスターを追跡する「宇宙警察カイザーズ」のリーダー、エクスカイザーによる戦いが描かれています。
そして同作のクリスマス回にあたるのが、第44話「サンタさんがいっぱい」です。作中では巨大サンタクロースの立像がロボットに改造され、街中を大暴れする展開が描かれているのですが、その姿はもはや我々の知るサンタクロースではありません。巨大サンタが赤い服を脱ぎ捨てると、筋骨隆々の上半身がお目見えし、「メリィィィィィクリスマァァァス!」と叫びながらエクスカイザーに襲いかかるのです。
しまいには巨大トナカイ像との合体を経て、上半身はサンタクロース、下半身はトナカイというケンタウロス状態となり、クリスマスツリーを片手に応戦していました。しかもトナカイはひとつの身体からふたつの首が伸びていて、口からは光線を吐き出します。もはや化け物以外の何ものでもないでしょう。
このクリスマス回を幼少期に観てトラウマになった人も多いようで、ネット上には「エクスカイザーのサンタは怖かったな」「子供が泣くレベル」「ガイスター化の筋肉サンタはカオスのひと言に尽きる」といった声があがっていました。