そろそろ分かる? 『ワンピ』最初は意味不明だった「物が悪魔の実を食べる」仕組み
『ONE PIECE』には悪魔の実の能力を持った「銃」や「剣」といったキャラクターが登場します。無機物はどうやって悪魔の実を食べたのか? 悪魔の実の意思とは? 今回は「物が悪魔の実を食べる」メカニズムについて考察します。
悪魔の実の能力を得られるのは人だけではない
『ONE PIECE』では「海の悪魔の化身」といわれる、「悪魔の実」を食べた能力者が多く登場します。悪魔の実を食べた者は海に入ると身動きが取れなくなるなどの代償を負うものの、超常的な力を得られることが最大のメリットです。さらに、悪魔の実を食べると、人だけでなく動物や物でさえ能力を得られることが分かっています。
天才科学者のDr.ベガパンクはその特性に注目し、独自の研究によって物に実を食べさせる技術を開発しました。しかし、通常であれば物は実を食べられません。どうやって物に悪魔の実を食べさせているのでしょうか? 今回は「物が悪魔の実を食べる」メカニズムについて考察します。
作中で登場している「物が悪魔の実を食べた」状態のキャラは4体です。バロックワークスのMr.4が所持している「イヌイヌの実 モデル:ダックスフント」を食べた銃・ラッスー、スパンダムが愛用する「ゾウゾウの実」を食べた剣・ファンクフリード、パンクハザードにて登場した「サラサラの実 モデル:アホロートル」を食べたゲル状有毒ガス・スマイリー、「イヌイヌの実 モデル:たぬき」を食べた茶釜・ぶんぶく君です。
銃や剣や茶釜はもちろん、個体ですらない有毒ガスは通常食べる行為はできません。しかし、能力を得ているということは、何らかの方法で悪魔の実を「摂取」していることになります。
悪魔の実の種類は超人(パラミシア)系、動物(ゾオン)系、自然(ロギア)系の大きく3つに分類されます。そして先ほどの4体の共通点は「ゾオン系」であることです。「動物(ゾオン)系」の実には意思が宿ると言われており、意思によって「物が悪魔の実を食べた」可能性があります。
ではどうやって物は悪魔の実を食べたのでしょうか。そこには血統因子が大きく関係していると言われています。血統因子とは現実世界でいうDNA(生命の設計図)のようなもので、Dr.ベガパンクが発見しました。血統因子の操作により、物に悪魔の実を食べさせる技術を開発した可能性があります。
ちなみに過去に元CP9のブルーノや、コビー、ヘルメッポの談でベガパンクが「悪魔の実の能力の伝達条件」を解明していることが語られていました。実際に「食べさせている」わけではなく、その技術で物に悪魔の実の能力を「伝達」させている可能性も高そうです。
ネット上では「よく考えると物が意思を持つって悪魔の実怖すぎだろ」「物には付喪神(長い年月を経た道具などに宿るという精霊)になるという逸話もあるし、意思を持つのもおかしくないんだと思う」「ぶんぶく君は完全に付喪神だよね」などの声があがっています。
物が動いて悪魔の実を食べたのか、悪魔の実が動いて物に食べさせたのか、はたまた悪魔の実の能力が物に宿る別の方法を開発したのか……。
ちなみに前述の「ぶんぶく君」に関して、尾田栄一郎先生は93巻のSBSにて「こいつ実は『イヌイヌの実 モデルたぬき』を食べた茶釜なのです。飛徹が大切に使っていた茶釜なので、能力を持った今も飛徹やお玉になついています。」と語っています。
長年鎖国していたワノ国にベガパンクの最新技術が入ってくるとは思えませんし、もしや極まれにたまたま物に悪魔の実が宿ることがあるのかと思ってしまいます。しかし、ぶんぶく君の飼い主・天狗山飛徹の正体は光月おでんの父・すきやきでした。何かしらの経緯で、元将軍の彼がベガパンクから技術を聞いたのでしょうか。
まだまだ多くの謎に包まれている「物が悪魔の実を食べる」メカニズムですが、「動物(ゾオン)系」悪魔の実の意思、血統因子、悪魔の実の能力伝達条件が謎をひもとく重要なキーになりそうです。
(マグミクス編集部)