クリスマス回で「メインキャラが死ぬ」は真実? 仮面ライダーの恐ろしいジンクスにせまる
実は「貴利矢ショック」以前にもクリスマスの悲劇が……
そもそも『仮面ライダーエグゼイド』の「貴利矢ショック」から始まったとされる「クリスマスのジンクス」ですが、実はそれ以前から不穏な展開が繰り広げられていました。たとえば2001年12月23日に放送された『仮面ライダーアギト』第46話では、敵から受けた傷が致命傷となり、バトル後に「アナザーアギト」こと木野薫(きの かおる)が静かに息を引き取っています。
なかでも印象的だったクリスマス回が、2006年12月24日に放送された『仮面ライダーカブト』46話です。同話では実の姉をスコルピオワームに殺され、それをきっかけにワーム狩りを始めたという過去を持つ、「神代剣(かみしろ つるぎ/仮面ライダーサソード)」が退場しました。
かねてより慕っていた岬祐月(みさき ゆづき)との恋がようやく芽生えた矢先に、実は自身こそがスコルピオワームであったことが発覚し、仮面ライダーカブトの手によって葬られてしまうのです。その戦闘中には「岬、許してくれ。一度でいい。最期に君とデートしたかった」と剣のモノローグが語られるとともに、実現できなかったクリスマスデートの回想シーンまで流れ、なんとも悲しい最期を迎えました。
このクリスマス回は今もなお多くの視聴者の心に刻まれているようで、ネット上には「神代剣の最期は何度見ても泣く」「すべてのワームを倒すために己自身さえも死ぬというのがまた……」「ミサキーヌとデートする予定だったのに、叶うことなく死んじゃったのはあまりにも悲しすぎる」といった声が多く見受けられます。
ちなみに『仮面ライダーアギト』と『仮面ライダーカブト』はいずれもクリスマスシーズンの放送である一方、最終回目前のエピソードという共通点があります。シリーズを通して物語の佳境にメインキャラクターが退場する展開はそれほど珍しくなかったため、今ほどジンクスとされていなかったのかもしれません。
「ジンクス」が発動するのは物語が最初に大きく動く15話から16話あたりで、現在放送中の『仮面ライダーガッチャード』は2023年12月24日(日)のクリスマスイブにちょうど16話を迎えます。昨年の『仮面ライダーギーツ』では回避されましたが、はたして今年も犠牲者の出ないクリスマス回となるのでしょうか。それとも……。
(ハララ書房)