形状・ギミックが「もはや変態」 個性派ファミコンソフト3選 プレミアがついて高額化も?
ファミコンのゲームカセットには、珍しい形状をしたものや、特徴的なギミックを備えたものも存在しました。そんな個性派のなかから、思わずコレクションしたくなるような印象的なカセットを振り返ります。
「カセットにカセットを挿す?」レアすぎるファミコンソフト

ファミコン世代の人なら、ゲームカセットの形状にはさまざまな種類があったことを覚えているでしょう。メーカーごとに独特の形状をしていたり、一部のタイトルにのみ特殊なギミックが備わっていたりと、地味に主張が感じられる部分でした。
そこで今回は、思わずコレクションしたくなるような、個性的な形状をしたファミコンカセットを振り返ります。
最初に取り上げたいのは、アイレムが一部タイトルに採用していた発光ダイオード(LED)つきのカセットです。一番有名なのは『スペランカー』で、『ジッピーレース』や『10ヤードファイト』といった初期の頃のアイレムのカセットには、発光ダイオードがついていました。
カセットの中央上部に丸い発光ダイオードがあり、ファミコンに挿入して電源を入れると赤く光るのが特徴です。子供心をくすぐられる分かりやすいギミックだったので、覚えている人も多いのではないでしょうか。
ちなみに後期に発売された『スペランカー』には発光ダイオードがついてないバージョンもあり、現在の中古相場では発光ダイオードなしのバージョンのほうが高値で取引されています。
続いて、個人的にファミコンカセットのなかでもっとも美しさを感じるのが、コナミが発売した『沙羅曼蛇(サラマンダ)』です。
『沙羅曼蛇』のカセットは半透明の「スケルトン仕様」になっていて、内部の基板が透けて見えます。うっすら青みがかったカラーもスタイリッシュでカッコよく、未来的な『沙羅曼蛇』の世界観をカセット自体が表現しているようにも感じられます。
数あるファミコンソフトのなかでも美しい『沙羅曼蛇』のカセットは、TVCMでも「k中身の見えるスケルトンカセット」と強調され、当時の子供たちに強烈な印象を与えました。今も持っている人は、部屋に飾りたくなるほどお気に入りなのではないでしょうか。
最後に、個性的で面白いギミックを備えたカセットとして紹介したいのが、サン電子が発売した『なんてったって!!ベースボール』です。
このゲームのカセットは、通常より厚みのある丸みを帯びた形状をしていますが、個性的なのはそれだけではありません。
実はカセットの背部に特殊なスロットがついていて、そちらに別売りの小さなカセットを差し込むことで、選手データが更新できるという画期的なギミックがありました。
『なんてったって!!ベースボール』本体は「親ガメカセット」、選手データの入った小さいカセットは「子ガメ」と命名され、ふたつをドッキングさせるという「ダブルカセットシステム」がウリです。
ちなみに別売りの「子ガメカセット」のほうはあまり流通しなかったのか、現在はかなり高額なプレミア価格がつけられています。
ほかにも、バンダイならではの曲線的なカセットの形状や、後期のファミコンソフトにあった巨大なカセットなども印象的でした。色とりどりのカセットを眺めているだけで、当時の楽しかった記憶が蘇りますね。
(大那イブキ)