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「タイトルの意味」の回収が秀逸すぎたマンガ 「鳥肌もの」「ゾワっと来た」

マンガのタイトルは、作品の重要なポイントになります。思わぬ展開によってタイトルの真の意味を知り、驚いた読者も多いでしょう。そこで今回は、なかでも「秀逸」と好評の声があがっているマンガ3作を振り返ります。

タイトルこそが最も重要なキーワード?

『進撃の巨人』22巻(講談社)
『進撃の巨人』22巻(講談社)

 作中の重要なキーワードになることが多いマンガのタイトルですが、読み進めるうちに予想外の展開でタイトルの真の意味を知って驚いた読者も多いことでしょう。今回は、多くの読者から好評だったタイトル回収が秀逸なマンガ3作を振り返ります。

 2023年11月にTVアニメの最終回を迎えたことで記憶に新しい『進撃の巨人』(著:諫山創)は、2009年から2021年まで「別冊少年マガジン」で連載されていた原作マンガでタイトルの意味が明らかになった際に、読者から「回収が美しすぎる」と話題になりました。

 そもそも同作は人間を食す巨人と、巨人から逃れるため巨大な壁に囲まれた街に暮らす人びととの戦いを描いた物語で、連載当初は「巨人と戦って前に突き進む」「襲いかかってくる巨人」などを汲んだ広い解釈から、タイトルが『進撃の巨人』になったと思っていた人も多かったはずです。しかし、真の意味は主人公であるエレン・イェーガーが巨人になる能力に秘められていました。

 コミックス22巻の第88話「進撃の巨人」では、エレンが自身の父であるグリシャ・イェーガーの記憶をたどり、巨人になれる能力を持つエレンが体に宿した巨人の力の名前こそが「進撃の巨人」だったことが明らかになります。もともとはグリシャと同じ人種であるエルディア人のエレン・クルーガーが進撃の巨人を受け継いでいましたが、それがグリシャ、そしてエレンへと継承されたのです。

 タイトルが主人公であり、物語のキーポイントとなる巨人の能力を意味していたことに対して「88話のラストのコマで鳥肌が立ちまくった」「サブタイトルの時点で予感はしてたけど、このタイトル回収は衝撃的すぎた」などの反響が相次いでいました。

 他の秀逸なタイトル回収として有名な作品といえば、1996年から2004年にかけて「週刊少年ジャンプ」で連載された『遊☆戯☆王』(著:高橋和希)も外せません。

 本作の初期は主人公の武藤遊戯が古代エジプトより伝わる千年パズルを解いたことで、遊戯のなかにもうひとりの存在である「闇遊戯」が誕生し、闇遊戯が極悪非道な人たちに「闇のゲーム」をしかけて制裁していくという話でした。しかし途中からカードによるバトル(デュエル)が主体となっていきます。

「ゲーム(遊戯)を極める主人公」という意味でタイトルが『遊戯王』であると認識していた読者は多かったようですが、その真実は連載開始から約8年後の最終話で明かされます。

 最終話ではバラバラになった遊戯と、闇遊戯の正体である古代エジプトのファラオ(王)・アテムが、アテムを冥界に返すためにおこなう「闘いの儀」によってデュエルを始めます。そして、この話のサブタイトルが「遊戯 王」になっており、遊戯と王のふたつに分けることでふたりのバトルを意味したものにしています。さらにタイトルには「遊戯と王のふたりの物語である」という意味も込められていたのです。

 最終巻であるコミックス第38巻表紙のサブタイトルにも、「遊戯 王」と記されており、多くの読者から「タイトル回収史上もっとも感動した」「最終話をより感動に持っていく意味もあって秀逸すぎる」といった声があがっていました。

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