「間接的な見せ方が余計イヤ」ずっと記憶に残る人気作の悲惨すぎる死亡シーン
ネット上ではたびたび、トラウマになったアニメやマンガが話題になりますが、そのなかでも読者や視聴者の記憶に強く残り続けるものは、「悲惨すぎる死亡シーン」が登場する作品です。
生きたままミイラに?

マンガやアニメのなかで登場キャラの死が描かれることは多いですが、あまりにも残酷でグロテスクな描写をされると、それが強く記憶に残ってトラウマになる人も少なくないでしょう。今回は、ネット上で今でも話題になる「マンガやアニメの悲惨すぎた死亡シーン」を振り返ります。
残酷な描写といってはじめに少女マンガを思い出す人は少ないかもしれませんが、1975年から少女マンガ誌「月刊プリンセス」で連載された『悪魔の花嫁(デイモスのはなよめ)』(原作:池田悦子、作画:あしべゆうほ)は、悲惨な場面が多く登場する有名な作品です。
同作は中学生の美奈子と悪魔・デイモスによってドラマが繰り広げられる、ホラーとファンタジーの要素が入った1作でした。遠い昔の記憶をもとに美奈子のことを花嫁と思っているデイモスが突如として美奈子の前に現れ、そこから彼によって不思議な出来事が次々と発生します。
1話完結型で話が進むなかで、残酷な描写はもちろん、デイモスが事件に巻き込まれた美奈子を助けたり、人間の欲望にデイモスが手を貸して最悪の結末を迎えたりと、さまざまな物語が展開されるのも魅力のひとつです。
そんななかでも、悲惨すぎるといわれているのがコミックス第14巻の第82話「眠れる愛」でした。この話では大恋愛の末に結婚する、次期博物館当主の晴彦と真紀のカップルが登場し、その後に真紀が不倫をしてしまいます。それに気付いた晴彦は激昂して、真紀を監禁した後に水も食料も与えないようにしました。そして代わりに杉油と香料を飲ませ、天然ソーダを全身に浴びせるという拷問を続けるのです。
真紀はどんどんやせ細り、晴彦は「どんな気分だ? 内臓と肉がしだいにとけて おまえの美しかった体が骨と皮ばかりになっていくのは」と話しかけました。晴彦には彼女を生きながらミイラとして博物館に展示するという狙いがあり、それは実現されます。ほぼ骨だけになったミイラの真紀の悲惨なビジュアルは、いまだに忘れられない人が多いようです。
他には2008年から「ビジネスジャンプ」で連載されていた『シャトゥーン~ヒグマの森~』(原作小説:増田俊也、作画:奥谷通教)の「ヒグマに襲われる」場面も、なかなかに悲惨な描写がされています。
同作は冬眠に失敗して雪山を徘徊する飢えた凶暴なヒグマと、零下40度の大森林に閉ざされた人たちが戦うという「動物パニックマンガ」です。登場人物が奮闘するも、次々とヒグマの前に成すすべもなく殺されてしまう同作は、実在の猛獣に追いかけられるというリアルな恐怖体験が味わえます。
コミックス第1巻の第3話「エス」では、フィンランド出身のエスコ・バーヤネン(以下、エス)が山小屋の研究所にいたにもかかわらず、ヒグマが窓ガラスを割ってエスを連れ去ります。そして生きた状態のまま腕を噛みちぎられ、さらに顔面からも噛みつかれて、断末魔の叫びをあげ、もう痛みも感じないなか、彼は寒さに震えながら徐々に捕食されていくのでした。
この場面を鮮烈に覚えている読者は多いようで、「たまに夢に出てきて大量に汗をかいて目覚める」「食べられているエスがピクピク反応しているのがトラウマ」といった声も多くあがっています。