不死鳥のごとく復活! 打ち切られるも「ジャンプ」史に名を残した異例のマンガ3選
「週刊少年ジャンプ」は連載の枠をかけた争いが熾烈を極めており、中途半端なところで打ち切りとなってしまうことも珍しくありません。しかし同誌の歴史を振り返ってみると、一度連載が終了した後で不死鳥のごとく蘇った「奇跡の作品」がいくつか存在したことが分かります。
紆余曲折ありすぎた名作の数々
「週刊少年ジャンプ」といえば、読者の反応を徹底的に重視する「アンケート至上主義」でよく知られています。たとえ単行本が売れていても、熱烈なファンがいようとも、読者アンケートの結果が悪ければ、容赦なく「打ち切り」になってしまう厳しい実力主義の方針だといわれています。
しかしその一方で、一度は連載終了となったにもかかわらず、そこから奇跡の復活を遂げた異例の作品も存在しました。
●二度の打ち切りを経て令和の世に蘇った『ライジングインパクト』
異例の経過を辿った作品を語るうえで、やはり『ライジングインパクト』は外せません。同作は1998年に連載開始した熱血ゴルフマンガで、大ヒット作『七つの大罪』でお馴染みの人気作家・鈴木央先生の連載デビュー作です。
ちなみに『七つの大罪』の元ネタが「アーサー王物語」であることは有名な話ですが、『ライジングインパクト』もまた主人公の名前がガウェイン・七海、そのライバルはランスロット・ノーマンなど、「アーサー王物語」にまつわる名前が付けられています。
最終的に全17巻に及ぶ長期連載作品へと発展した『ライジングインパクト』ですが、そこに至るまでにはひと言では語り尽くせない紆余曲折がありました。まず連載開始からおよそ1年後の1999年に一度打ち切りになるも、終了後のファンの反響が大きかったこともあって3か月後にまた連載が再開されます。
連載は2002年まで続きましたが、そこでまたもや打ち切りが決定しました。同じ作品が二度も打ち切りになるというのは、「ジャンプ」55年の歴史において異例です。そのあとは当時の増刊号だった「赤マルジャンプ」に完結編が掲載され、物語は幕を閉じました。
そして来たる2024年、「二度の打ち切り」を食らった『ライジングインパクト』が令和の世に蘇ります。Netflixでアニメ化することが決まったのです。シーズン1が2024年6月、シーズン2が8月に配信されるようで、ネット上でも「『ライジングインパクト』って打ち切りになった後に再連載された『あの伝説』の!?」「二度の打ち切りからアニメ化まで……。ホント不死鳥すぎる」といった反響が相次いでいました。