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『宇宙戦艦ヤマト』天地のない宇宙でなぜ艦艇のカタチ? 偽装はさておき納得の理由は

「ヤマト」はもともと「戦闘艦」に非ず…?

『宇宙戦艦ヤマトという時代』より、艦底にも砲が見える (C)2012 宇宙戦艦ヤマト2199 製作委員会 (C)西﨑義展/宇宙戦艦ヤマト2202 製作委員会
『宇宙戦艦ヤマトという時代』より、艦底にも砲が見える (C)2012 宇宙戦艦ヤマト2199 製作委員会 (C)西﨑義展/宇宙戦艦ヤマト2202 製作委員会

 そもそもの前提として、「ヤマト」は「限られた人類を宇宙に脱出させて、生存可能惑星を探す」という「イズモ計画」で計画された宇宙船です。生存可能惑星を調査するための宇宙船ですから、調査対象となる惑星の大気圏内での行動が前提ですし、人類が生存できる惑星を探すわけですから、水のある惑星での行動が前提となるはずです。

 そうなると、長期間の探査行動が求められるであろうなか、大気圏内を飛行し続ければエンジンなどのメンテナンスもできません。リメイク版の排水量は不明ですが(旧作では6万2千トン)、「船」として考えるなら10万トンはありそうな「ヤマト」が「水に浮かぶことができる」なら、水のある惑星への長期滞在もしやすくなるでしょう。

 また武装で艦を埋め尽くせば、それだけ居住区は減りますから「限られた人類が生存できる惑星に移住する」という「イズモ計画」本来の目的を阻害する可能性も生じます。その点、水上艦艇型であれば艦内への収納力は高くなります。

 艦底が平たいのも、緊急時に陸上へ着陸するとしたら、安定感もあり、都合がよさそうです。実際、木星の浮遊大陸では艦底から土煙を立てつつ、「ヤマト」は発進しています(艦底の第三艦橋も無傷でした。凄い!)。大気圏突入時にも、艦底の耐熱性を集中して高くすれば有利でしょう。

 では、戦闘時はどうなのでしょう。「ヤマト」は目視も含めての戦闘指揮を執っていますから、搭載火器を目視で一望して確認できることは、戦況の把握という意味ではメリットがありそうです。

 また艦が上下対称なら、どちらが「上」なのかわかりにくいですから、緊急時に人員がどう行動するのか混乱が起こるかもしれません。「ヤマト」ほど上下がはっきりしていれば、乗員の混乱も避けられるでしょう。

 艦底が弱点なのではないか、という指摘もあるでしょうが、艦底は武装がミサイルだけなので、それだけ重装甲にできます(「波動防壁」もあるので、「ヤマト」はそもそも重防御なのですが)。実際、七色星団海戦時と次元潜航艇からの攻撃くらいしか、艦底部がダメージを受けた顕著な描写はありません。

 搭載艦載機もありますから、下から攻撃しようという敵の行動を読んで迎撃することもできますし、なんであれば、『2199』第15話「帰還限界点」にて描かれた「カレル163」での戦闘のように、「ヤマト」自体が回転すればいいだけなので、実はそれほど問題はない気もします。

 無論、搭載艦載機を発着させるのに、じゃまになる構造物は少ないに越したことはありません。武装が集中している艦上部から発進させるより、側面や艦底に分けた方が利点は大きいといえるでしょう。

 というわけで、艦内重力その他の問題が解決している「ヤマト」の科学技術力であれば、船型の宇宙戦艦は「あり」なのではないかと思う次第です。

(安藤昌季)

【画像】体型維持に気を使いそうな『ヤマト』女性クルーの艦内服姿(16枚)

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