『星矢』サガが教皇に選ばれていたら…アテナを赤子のうちに殺害?
アテナを殺したことが裏目に?

筆者は無理だと考えます。たとえば射手座の黄金聖衣が星矢に装着されたとき、アイオリアは「星矢が正義の側で戦ったから、その身を覆った」と言っています。また蟹座の黄金聖衣はデスマスクの悪事に見切りを付け、自ら外れています。サガが自害しようとした時、神話の時代から決して破壊されないはずの黄金聖衣の胸の部分は破損し、自害を許してもいます。
黄金聖衣に意志があるのに、それよりも上の存在である黄金の杖やアテナの盾が意志を持たないということは考えにくいです。アテナを殺したサガに、ニケは決して加護を与えないでしょう。星矢たちのぎりぎりの勝利は「ニケ(あるいはアテナ)の加護」によるものとされていますから、アテナを殺したサガには、黄金の杖は恐らく「ただの重い杖」になるはずです。小宇宙を燃やさない聖衣が、ただの重いプロテクターであるように。
同じくアテナの盾も、アテナを殺した者を守ろうとはしないでしょう。アテナの盾はサガの悪心を唯一消し去れるのに、アテナを殺したのでその力が失われるということです。
双子座の黄金聖衣も、実際にアテナを殺害したなら、さすがにサガを見放すでしょう。こうなると、サガがいかに黄金聖闘士で最強クラスの力があろうと、教皇の座を維持できたかすら怪しいです。ほどなく、シオンや童虎、アイオロスが不審に思い、アテナの行方を確かめようとするでしょうが、サガといえども黄金聖衣に見放されたなら、デスマスクやアフロディーテ、シュラ、カノンが仲間になっていたとしても(彼らは寝返るかもしれませんが)、若返った童虎やアイオロスたちには勝てないでしょう。
サガは反逆者として討ち取られ、カノンがポセイドンを復活させることになるかもしれません。この場合、アテナがいなければ、アテナの壺でポセイドンを封印することはできません。
残った黄金聖闘士たちに黄金の杖が加護を与えたとしても、海闘士、あるいは目覚めたポセイドンを倒し切れずに、返り討ちに合い、その後、ポセイドンとハーデスが地上を巡って争ったのではないかと思われます。
(安藤昌季)