オトナ世代に勧めたい、2024年冬アニメ3選　「飯テロ」に爆笑、希少なロボット作品も！

異色の「飯テロ」と「笑い初め」

　2024年1月に入り、新たなアニメ作品の放送があいついで始まっています。今回は、この1月放送の冬アニメで、特に大人世代が楽しめる3作品を紹介します。

●『ダンジョン飯』

　6人パーティを組んで魔物が跋扈（ばっこ）するダンジョンを探索するライオス一行は、冒険の途中で食料を失い、空腹のままレッドドラゴンに挑み、敗北を喫してしまいました。ライオスの妹であるファリンがドラゴンに食われながら使った魔法により脱出できた他のメンバーは、ファリンの肉体がドラゴンに消化されるまえに救い出そうと考えましたが、あまりにも無謀な試みに一部のメンバーが離脱してしまいます。

　ひとりでドラゴンに挑もうとするライオスを見かねた魔法使いのマルシルと盗賊のチルチャックは同行を決断しますが、食糧不足を補うために、ライオスはダンジョンに巣食う魔物を食べようと提案したのです。

　マルシルとチルチャックの抵抗空しく、ライオスは魔物の調理を行ないますが、素人のため上手くいきません。そこにたまたま通りかかったドワーフのセンシが手助けを申し出て見事に魔物を調理し、ライオスたちは魔物料理の美味しさに驚かされたのでした。

　かくしてセンシを新たな仲間に加えた一行は、ファリンを救出するためにさまざまな魔物を料理しながら、再びレッドドラゴンの元へと向かうのです。

　原作は九井諒子先生で、個性的な短編を得意としてきた先生にとっては初の長期連載作品となります。原作は既に完結しており、2023年12月に最終巻となる14巻が発売されています。

　TVアニメは2クール予定で、1話から3話までの内容を再構成した72分バージョンが12月上旬から劇場先行公開されていたため、すでに目にした方もいるでしょう。自給自足のダンジョン探検というリアリティと「飯テロ」要素は、大人が深夜に楽しむTV番組としても見応え十分。2024年を彩る最初の期待作として、ご覧になってみてはいかがでしょうか。

※アニメ『ダンジョン飯』は、TOKYO MXにて毎週木曜22：30～ほかにて放送中。Amazon Prime Video、ディズニープラス、ABEMAなどの各サービスでも配信されます。

●スナックバス江

　北海道最大の繁華街すすきのから5駅離れた北24条にひっそりと佇む「スナックバス江」は、いい歳をしたバス江ママとエキセントリックなチーママ明美さんがお客さんを迎えてくれる愉快なお店です。

　個性的なふたりのママに、奇妙で我の強い常連客と一見さんが織り成す一幕はきっと心を癒してくれるでしょう。

　原作はフォビドゥン澁川先生が週刊少年ジャンプに連載中のギャグマンガ。監督はショートアニメ『異世界かるてっと』などを手掛けた芦名みのる氏で、30分アニメの監督はこれが初めてとなります。

　芦名監督は『スナックバス江』のファンであることを公言しており、2023年秋に徳島で開催された「マチ★アソビ vol.27」では監督自身がヤングジャンプ編集部に持ち込んだ提案書の一部が公開されています。同イベントで監督はあるクリエイターがTwitter（現：X）に「その作品が好きだからアニメが作っているわけじゃない」と投稿したことに対し、「好きなものを作りたい！」という願いを込めて『スナックバス江』の企画書を作ったことを明かしています。

　実績ある監督が好きな作品をアニメ化するのですから、面白いものが期待できるでしょう。2024年の笑い初めに『スナックバス江』はいかがでしょうか。

※アニメ『スナックバス江』は、1月12日（金）よりTOKYO MXにて毎週金曜放送、Amazon Prime Video、DMM TV、ABEMAなどの各サービスでも配信されます。